マルチツール選びに失敗しない「3つ」のポイントをお伝えした前編に続き、今回からメーカーとタイプを分けて、10個のおすすめマルチツールを紹介します。

 写真上段の4つがプライヤー式のメジャー3メーカー+格安品。下段にプライヤーなしモデルを4つ、右下にとても小さなマルチツールも2つ選んでみました。低山小道具を研究している私なりの目線から、それぞれの特徴を解説してみましょう。

■おすすめ1:レザーマン/シグナル

レザーマン/シグナル

 まずはマルチツールの定番「レザーマン/シグナル」から紹介します。

 これはアウトドア・サバイバルシーンに向けて作られたモデルで、必要な物を厳選し、比較的に軽量に仕上げられています。セレーション付きのナイフは片手でオープン・クローズが行え、刃厚もあり、雑用全般に使えます。

 プライヤーへの切り替えが片手で行なえるのも特徴です。ロープや木を手に持って片手がふさがっていることの多いアウトドアシーンでは、とても便利な機能です。ちょっとした切れ込み作業に便利なノコギリやハンマーは、地面を均す時などに使えます。

ノコギリは小型だが、小枝のカット程度なら問題なし

 ホイッスルやメタルマッチも装備し、分離できるダイヤモンドヤスリはナイフシャープナーとしても使えます。比較的重たいのでハイキングにはあまり持っていきませんが、キャンプやアウトドアでの撮影仕事に必要な機能を満遍なく搭載しているので、活躍してくれています。

■おすすめ2:ガーバー/センタードライブ

ガーバー/センタードライブ

 「ガーバー/センタードライブ」は、マルチツールで一番使いたいプライヤー、ナイフ、ドライバーの3つの機能に特化したモデルです。

 片手でスライドさせることで使えるスプリング式プライヤーは、雑用作業にとても使いやすい。中心に飛び出すドライバーは回しやすく、ビット式なのでさまざまな形状が使えます。ナイフはプライヤー系マルチツールにしては、刃渡りが長いのが特徴。その他のツールは、おまけ程度かと思います。

 大型のマルチツールなので、野外よりも室内で工作や片付けをする時に使用しています。若干大雑把な造りではありますが、必要な機能がストレスなく取り出せるモデルと言えるでしょう。