「スキーが折りたためたら!」スキー場への移動は楽になるし、収納場所もずっと自由になるだろう。夢みたいな発想だが、それがなんと実現してしまった。名門スキーメーカー「elan(エラン)」から、折りたたみ式のスキーが2021-22シーズンに向けて発売される。一体どういうスキーなのかをチェックしてみたい。
■まさにブレイクスルー! 常識を打ち破ったフォールディングスキー!
2021-22スキーシーズンに向けて「エラン」から発表された「ボイジャー」は、従来の(折りたためない)スキーの常識を覆す「フォールディング(折りたためる)スキー」だ。毎年ドイツ・ミュンヘンで開催されるヨーロッパ最大のスポーツの見本市「ISPO(イスポ)」での最優秀商品に選出されたほか、デザインアワード受賞など、世界的に注目を集めている。
最大のメリットは、言うまでもなくコンパクトに収納できることで生まれる機動性だ。車での移動でもネックになるスキーの長さ。これを解決することで、公共交通機関でのスキー旅行が格段に快適になるだろう。エランによると、折りたたんだ状態のスキーを収納したバッグは、機内持ち込み手荷物サイズとして確認されているという。
■スキーの基本スペックは?
エランは、1945年創業のスロベニアの歴史あるスキーメーカーで、スキー製作のクオリティの高さは折り紙つき。各ジャンルのスキー競技でも常に結果を出し続けてきた。その技術力には定評があり、他ブランドのスキーでもエランの工場で作られているスキーは多い。
まずはスキーのスペックを見てみよう。
プロフィール: Amphibio(アンフィビオ)
ジオメトリー:127 /78 / 100
ラディウス:160cm / 12.6m , 166cm / 13.7m , 172cm / 14.9m
収納サイズ:160cm → 87cm , 166cm → 89cm , 172cm → 93cm
テクノロジー:Amphibio Technology , RST Sidewall , Laminated Woodcoreビンディング: EMX12.0 BLK
価格:248,000円(税込272,800円) ※スキー、ストック、専用バッグのセット
「折りたためる」ということを抜きにして考えると、オールマウンテン(スキー場全体を楽しめる)スキーのスペックだ。信頼あるスキーブランドであるエラン、しかも「アンフィビオ(※1)」だから、技術レベルを問わず、滑りやすいスキーに違いないと期待は高まる。
※1 左右対称の形状をしている通常のスキー板に対し、トップとテール部分が左右非対称になっている構造をもったスキーシリーズ。外側にはロッカー構造、内側にはキャンバー構造を用いることにより、ロッカーとキャンバーのそれぞれのメリットが発揮される構造。
内脚は、ロッカー構造によりターンの導入がしやすく、外脚は内側のキャンバー構造が「切れ、走り」につながる。登場以来、上級者はもちろん、初中級者にも「滑りやすさ」を感じさせ、レベルを問わず幅広い層に人気。