「次に欲しいアウトドアギア」の代名詞ともいえるポータブル電源(以下、ポタ電)。各社から様々なモデルが登場し目移りしますが、筆者はアウトドアに特化したエレコムの「POWER STATION 700N(以下、「700N」)」を選択。2025年夏の発売以来、半年にわたって車中泊やキャンプに連れ出して感じたのは「アウトドア用ポタ電は軽さが正義かもしれない」ということです。
■超軽量&コンパクトなポタ電が変えるアウトドア
PCやスマホのアクセサリーなど、デジタルガジェットの領域で日本のトップを走り続けるエレコム。
「700N」は、そんなガジェットメーカーの雄が、「自分たちが欲しいギアを作りたい」という想いを形にするため立ち上げたアウトドアブランド、「ネストアウト」が手がけるポータブル電源です。
電池容量712Whのいわゆるミドルクラスで、給電ポートはACとUSB-A、USB-Cのほか、カーアクセサリーソケットも。ACの出力は最大700W(最大瞬間出力は1,300W)と、ポータブル冷蔵庫などの家電も使用可能となっています。
メーカーサイトによると、スマホ(12Wh)なら約46回、ポータブル冷蔵庫(50W)なら11.4時間の使用が可能ということですが、最大の特徴はなんといっても約6.2kgという軽さにあります。
現在700Whクラスのポタ電の重量は9kg前後。三割以上軽い「700N」は移動がとにかく楽なんです。
ポタ電は、朝から昼はテーブルの上に乗せ電気ポットでコーヒー用のお湯を沸かしたり、食事の支度をしたりするのに大忙し。
夜にはテーブルから下ろして照明やガジェットの充電に使い、就寝時にはテントに持ち込んで電気毛布で暖まる。などなど、ポタ電は意外なほど移動させる機会が多く、持ち運びするたびに「軽くて良かったなぁ」と惚れ直すほど。
遊び疲れて帰宅した後はクルマから下ろす作業が残っていますが、重量級のポタ電のように「明日でもいいかな」と後回しにしたくなることもありません。
「700N」が約6.2kgという突き抜けた個性を獲得できたのは、バッテリーの素材に三元系リチウムイオン電池(以下、三元系)を採用したから。
三元系はエネルギー密度が高いため、リン酸鉄リチウムイオン電池(以下、リン酸鉄系)に比べ同じエネルギー容量ならより軽量でコンパクトに仕上げることが可能。その反面、熱分解性能がやや不利なため、発熱リスクがわずかに増加すると言われています。
それでも“あえて”三元系を採用した理由をネストアウトの開発責任者に質問したところ、次のような答えが帰ってきました。
「エネルギー体のバッテリーは、三元系・リン酸鉄系を問わず発熱リスクはゼロにはなりません。大切なのはバッテリーを正しく駆動させるためのマネージメントシステム(BMS)と、安全に配慮したボディ設計。そして、それらをいかに正しく正確に製造するかだと考えています」(開発責任者・安井章氏)
考えてみれば、普段持ち歩くスマホやノートPCのバッテリーも、そのほとんどが三元系。エレコムが長年磨き上げてきた「目に見えない制御技術」が活かされた「700N」を半年間使用して、不安や問題は一切ありませんでした。
また安井さんはポタ電について、「ポタ電もガス器具のカートリッジと同じように考えることができます。落下させて大きな力を加えたり、クルマのなかに置きっぱなしにしたりはしないですよね。取扱説明書に目を通してもらえば安心して使ってもらえるはずです」と説明。また、18か月の保証がつくので安心して使用することができます。