自宅から数百km離れた山中をツーリングしていると、バイクの後輪が突然パンクしてしまった。「ロードサービスを呼ばなくては……」と思いながらも、パニックであたふた。筆者の苦い過去の経験だ。
多くの人がそうだと思うが、バイクトラブルに直面して感じたことは、故障そのものよりも「このあと、なにをどうすればいいのかわからない」という対処方法についてだ。
今回は、実際に起こった筆者の体験をもとにバイクトラブルで保険会社を通してロードサービスを利用する際にチェックする内容を振り返り、確認していきたい。保険会社の担当者やレッカー車の運転手から教えてもらったバイク特有の注意事項も紹介するので、突然のトラブルでも慌てないための参考にしていただければ幸いだ。
■スムーズな修理・帰宅のための時系列チェック項目
●安全な場所かどうかを確認してから、現在地を把握
まず考えるべきは、安全な場所で待機できるか。路側帯ではなく、車の往来が少ない駐車場が望ましい。
また、レッカー車が入れる広さがあるかもチェック。搬送に来てくれた運転手によると、配車の状況で小型のトラックが出払っている場合などは、バイクの運搬でも全長6mほどのトラックを手配することもあるようなので、確認しておこう。
やむをえず、近くにある店舗の駐車場を利用しなければならない場合もあるだろう。その際は、事前に店舗関係者に故障したこと、レッカー車が乗り入れることを伝えると、搬送もスムーズになる。位置情報等を使って現在地を確認するのは、安全が十分確保できてからでも遅くはない。
当時の筆者も、やむなくコンビニの駐車場に乗り入れさせてもらった。店員の方に事情を伝え、バイクの状態や現在位置のチェックを行い、ロードサービスを手配した。トラックの運転手に、コンビニ店員に確認済みであることを伝えると、すぐに搬送の準備にとりかかってくれた。やはり、事前の根回しは重要だ。
●保険会社へ連絡を入れる前に、受け入れ可能か修理工場に確認
今回筆者は、トラブルに動揺して、保険会社よりも先に修理工場に連絡をしてしまったが、この選択が吉と出た。修理工場へパンクしたことを伝え、修理に必要な部品を手配できるか、車両の受け入れに応じてくれるかを確認してから、保険会社へ連絡をした。保険会社でも同様にレッカー車手配と同時に修理工場への連絡をしてくれたが、すでに筆者の方で話を済ませていたため、スムーズに搬送先の手配ができたそうだ。
筆者のように、すでに修理を依頼したい修理工場が決まっている場合は、保険会社に連絡する前に連絡をいれよう。到着予定時間を伝え、工場への入庫が可能かを確認しておくと後から無駄がない。
●自分自身の帰宅手段をどう確保するか
保険会社を利用する場合は、保険金支払いの対象になることもあるため自身の帰宅手段も電話の前に考えよう。最寄りのバス停や駅までの交通手段、タクシーの利用が必要かどうか、公共交通機関のHP等で時刻表も確認しながら、具体的に決めていこう。
保険の担当者によると、保険金支払いのサービスを適切に利用できるだけでなく、帰宅までのイメージを持つことは不安軽減にも効果的とのことだ。
●保険会社への連絡は、周辺情報・自分の状況が把握できてから
ここまで確認してから、保険会社に電話をして、ロードサービスの手配をしてもらおう。担当者からの質問に対し、ここまでに確認したことを的確に伝えていく。
修理工場の目途が立っていないときは、提携工場がないか相談してみよう。また、保険金の請求について問い合わせておくのも大事だ。手続きの詳細はその場で覚えきれないため「どんな方法で案内が来るか」だけでも聞いておくと安心だ
●バイクの装備・荷物を取り外しておく
レッカー車を待つ間に、バイクの荷物や付属品を取り外しておこう。バイクは車と違い、荷物を車内に置いておくことができない。レッカー搬送前に、外せる装備はできるだけ外しておくのが基本だ。
レッカー車の運転手によると、定期的な脱着を想定している付属物は外しておいた方が望ましいとのこと。たとえば、ツーリングキャンプをする際にリアキャリアに括り付けるテントやタープだけではなく、ハンドルカバーやサイドバックも外すようにしよう。現場で慌てないためにも、どこまで外せるかを判断できるようにしておくと安心だ。
■日頃からできるトラブル対策。不安を軽減させる常備アイテムとは
どんなに気をつけていても、バイクトラブルは完全には防げない。もしものトラブルに備えて、常備しておくと便利なものを紹介する。
1つ目はモバイルバッテリー。スマホの充電が切れてしまうと、各所への連絡ができない。5,000〜10,000mAhクラスのかさばらないサイズのものを常備しておこう。2つ目は防寒着。雨、風、冬の季節など、バイクトラブルの場合は屋外で連絡して待つ必要がある。心地よい気温でも、急な天候の変化に備えて常備しておこう。
■安心してツーリングを楽しむために、万が一のときの対処方法をおさえよう
バイクトラブルは突然起こるものだが、どのような手順で対処すればいいのかをわかっていれば、過度に恐れる必要はない。この記事を読んで、突然のトラブルに見舞われたときの対処方法を身につけておこう。万が一の備えを整えておけば、もっと自由にツーリングを楽しめるはずだ。