■アップダウンが続くバリエーション豊かな登山道を歩き、金峰山山頂へ
朝日岳から金峰山までは約1時間。短い間隔でアップダウンを繰り返す。ひたすら登るのではないので心肺への負担も少なく、山歩きを楽しめた。
筆者が訪れた10月の下旬でも水たまりには氷が張っていた。11月にもなると登山道は凍結することもあるので滑り止めも携帯したい。
大弛峠から金峰山までほとんどが樹林帯歩きとなるが、シラビソの樹林帯は縞枯れ現象(しまがれげんしょう:シラビソ、オオシラビソ優占林に限って出現する。これらの樹林帯の一部分が帯状に枯れる現象)を起こしている場所があり、独特な景観も楽しめる。
シラビソからハイマツへと変わってくると山頂は近い。森林限界を超えると山頂までは稜線歩きとなり、360度のパノラマを楽しみながら山頂を目指せる。
■麓からも見える金峰山のシンボルと360度パノラマ
稜線に出てから山頂までは15分ほど。山頂付近はゴロゴロとした大きな岩のエリア。岩の間をすり抜けるうに進むと金峰山のシンボル五丈岩が見えてくる。
金峰山からは富士山をはじめ、南アルプス、北アルプス、八ヶ岳などを望むことができる。山頂エリアにはスペースがあるのでお気に入りの場所を見つけて景色を楽しもう。やはり人気は富士山で、富士山が見える場所で休憩をしている人が多かった。
標高が2,500mを超える金峰山では日中でも気温が低い。加えて森林限界を超えている場所では風も吹きやすいので防寒・防風対策は万全にしておきたい。
暖かくして初冬の空気の澄んだ絶景を楽しみに金峰山へと出かけてみてはどうだろうか。最短ルートで行けるのは11月がラストチャンスだ。
ちなみに2024年は降雪により、予定よりも早く林道を閉鎖していた。今年についても出かける前には必ず通行可能か確認してから出かけてほしい。
【コース】所要時間
大弛峠(1:05)→ 朝日岳(1:00)→ 金峰山(1:00)→ 朝日岳(0:55)→ 大弛峠
歩行距離:約7.9km
累積標高差:登り 555m、下り 555m
合計所要時間:4時間