ようやくやってくる秋。まずは暑さでくたびれた体のリフレッシュに出かけてみては?  名古屋駅から車で約2時間の愛知県新城市・豊川市には、手軽に訪れられる滝スポットが点在しており、その中でも「阿寺の七滝(あてらのななたき)」「百間滝(ひゃっけんだき)」「牛の滝(うしのたき)」は、全国的な知名度は高くはないが、清涼感を味わえる穴場として知られている。なお、名古屋からはいずれも2時間で行ける距離にあるため、移動も含めて1日で3つ巡ることができる。

 本記事では、それぞれの滝を巡る日帰りハイキングの楽しみ方を紹介する。

■七段の流れが織りなす美景「阿寺の七滝」 新城市

木陰が続く阿寺の七滝までの遊歩道

 最初に訪れたいのが「阿寺の七滝」。駐車場から滝までは徒歩15分ほどで、遊歩道はよく整備されているため、初心者でも安心して歩ける。道中にはベンチがあり、木漏れ日の下で一息つくのも心地よい。サンドウィッチやおにぎりを持参すれば、川のせせらぎを聞きながら軽食を楽しめる。

階段状に流れ落ちる姿が美しい「阿寺の七滝」

 やがて姿を現すのが、高さ約62mの岩肌を七段に分かれて流れ落ちる阿寺の七滝である。国の天然記念物にも指定されており、段ごとに異なる表情を見せてくれる水の流れは見る者を飽きさせない。涼やかな水音と迫力ある景観が、訪れる人の心を和ませる。

●【MAP】阿寺の七滝

■一本の水柱が落ちる荘厳な景観 「百間滝」 新城市

落差約60mを一気に流れ落ちる「百間滝」

  阿寺の七滝から車で約10分の場所にある「百間滝」は、また違った趣を持つ滝である。一本の水流が落差約60mの岩壁を一気に落下し、愛知最大級の滝といわれている。真下から見上げると、水の柱が空から一直線に落ちてくるようで圧倒される。

 華やかさを持つ阿寺の七滝に対し、百間滝は荘厳で神秘的な雰囲気をまとっている。周囲には静けさが広がり、滝の音だけが響く。自然と一体化する感覚を味わえるこの場所は、喧騒から離れて深くリフレッシュしたい人におすすめしたい。車で訪れる際には、滝の入口近くに駐車スペースがあるが、ややわかりにくいため、事前に確認しておくと安心だ。

●【MAP】百間滝