豊富な知識と経験を持ち、日々たくさんの登山やキャンプ道具と接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目の製品を紹介していただくシリーズ。今回は、「WILD-1 ゆめが丘ソラトス店」のキャンプ担当、中山裕麻さんに 「夏~秋のアウトドアで役立つ」をテーマに、「虫よけアイテム」のおすすめを教えていただきました。

■猛暑の影響で10月くらいまでは蚊の対策が必要になる!?

 夏のアウトドアでの大敵と言えば、“虫だ”という人も多いでしょう。暑さや日焼けなども困りものですが、虫はこれらとは比べものにならないくらい不快さを覚えます。

 夏のイヤな虫といえば、その筆頭は蚊ですね。かゆみだけではなく、あの羽音は耳障り。アウトドアなので虫がいるのは仕方ないですが、できるだけ回避できる手段を使いたいところです。特に昨今は夏は猛暑が続いているため、蚊の活動期間が長くなる傾向もあります。少なくとも、9月、10月くらいまでは対策が必要ですね。

 蚊の対策としては、虫よけスプレーや蚊取り線香などがありますが、肌に塗りたくないときもありますし、蚊取り線香はサイト周りなど場所が限定されます。

 そこで注目したいのが、防虫対策を施したウェアです。Foxfireでは「着る防虫」と呼ばれるシリーズがあり、上着からアームカバー、帽子などさまざまなバリエーションがあります。特におすすめなのが、手軽に着用できるアームカバーと帽子です。

「着る防虫」シリーズのアームカバー
「着る防虫」シリーズのハット。キャップ型もある

■特殊な防虫加工が施された繊維「スコーロン」が虫を撃退

 この防虫アイテムのカギを握っているのが、「スコーロン」という”防虫繊維”です。「アース製薬と帝人フロンティアが共同開発した素材で、 防虫の観点ではアース製薬のノウハウが、生地の面では帝人フロンティアのノウハウが入っています」(中山さん)

 繊維(糸)に特殊な防虫加工が施されていて、虫が生地の表面にとまると、触角や感覚器でスコーロンの成分を感知して逃げていくそうです。人体への安全性も確保されていて、安心して着用できるうえ、洗濯を繰り返しても防虫効果の落ちにくい耐久性を持った素材なのです。

虫から守るだけでなく、紫外線もカットしてくれる

 また、スコーロンにはUVカットの効果もあって、夏の強い日差しから肌を守ってくれます。汗をかいたときでも、高い速乾性と通気性を備えているので、常に快適に活動できるのもメリットです。

■接触冷感機能付きで、ひんやり気持ちいいアームカバー

 「着る防虫」シリーズの中でも人気が高いのが、「着る防虫 SCドットオンアームカバー」 とのこと。「こちらは、防虫繊維はもちろんのこと、”接触冷感”が入っているところがポイントです」(中山さん)

防虫繊維と接触冷感のダブルで快適さが得られる

 接触冷感は、肌が生地に触れたときにひんやりと感じる機能です。汗によるベタつきも抑えてくれるため、 腕に着用したときにとても快適で、夏の暑さを和らげてくれるでしょう。半袖着用時でも腕全体をカバーしてくれて、着脱も容易です。

アームカバーは腕全体をカバーしてくれる

 接触冷感は、触ってみるとすぐに実感できるので、ぜひ店頭で触れてみてください。ちなみに、商品名にある「ドットオン」は、防虫成分を表面のみにドット状にプリントする新技術「ドットオン加工」が由来だそうです。