■さあ!  HARMO搭載艇に乗船 その実力はいかに?

 今回の体験乗船会では、初代HARMO搭載艇と新型HARMO搭載艇の2艇に乗船することができました。

●まずは初代HARMOが搭載された船に乗船

体験乗船用の初代HARMO搭載艇(2機掛け ポンツーンボートタイプ)

 船は滑るようにスムーズに発進や加速&減速。そして船外機の音も振動もまったくと言っていいほどなく、とっても静か。ウリの静粛性は伊達じゃなかったです。マリーナ内なので、ほとんど波がなく静かな海だったこともありますが、屋根に当たる雨音が大きく感じるくらいの静かさでした。

 なんといってもいちばん感動したのは着岸時。HELM MASTER EXによる操船では、ジョイスティックを横に倒すだけでボートが “真横” へ移動。「操船での最難関」の着岸も超ラク楽にできそうです。

●続いて新型HARMOが搭載された船に乗船

 コチラの船も1機掛けだけどパワー不足を感じることもなくスムーズに発進や加速&減速。やはり船外機の音も振動もほとんどなくとっても静か。そしてHELM MASTER EXによる操船では、ジョイスティックとボタン操作による「定速航行」や「定位したままでの旋回」など、片手でもできる簡単操船。着岸時もジョイスティックを真横に倒せば “ほぼ横” に移動するので、こちらもラク楽着岸が可能。まるで「ゲーム感覚」で思い通りに操れるんじゃないか? という感想でした。

HELM MASTER EXのジョイスティックやボタン操作で新型HARMO搭載艇を操船

●HARMOの実用性は?

 クルマの世界ではEV車がけっこう普及してきましたが、ついに船舶の世界にもEV化? このHARMO(新型HARMO)が搭載されたボートがほしい! とか操船したい! と思ってしまいましたが、ヤマハの方曰く『現状では「海」という環境での波や潮流、水の抵抗などの問題もあって、電動モーターの大出力への対応やバッテリー容量などによる航続時間などの課題により、HARMO単独での通常船舶での運用はまだ難しい』とのことでした。当面は、商業用のリバークルーズや遊覧船など平水面で比較的低速での運用が主となると見込まれるようです。