●ノーブランドの釣り具の実力はいかに?
近年、釣り具の価格は上がっている。メーカー品にこだわらなければ、リーズナブルなアイテムも多数販売されているので、使ってみたいと思う人もいるのではないだろうか?
ロッドにしてもルアーにしてもメーカー品はそれ相応の値段がする。毎月のお小遣いから釣り具費用を捻出するサラリーマンにとって楽ではないし、購入に至るまでは慎重にならざるを得ない。
ここでは筆者がこれまでに買って使用してみた、いわゆるノーブランド品の安価なロッド・ルアー・フックについて紹介する。
■1. ECサイトで購入した格安の釣り針(トレブルフック)
webサイトのフリーマーケット「yahoo!フリマ」でトレブルフックを購入したことがあった。メーカー品もピンからキリまであるが、相場では1本当たり100円から150円はするのではないだろうか? それがなんと1本当たり50円! 30本で1500円程度だったが、丁寧に梱包されて届いた。少し怪しげにピカピカしているが、その品質はどうだろうか?
その結果は、土日の釣行を繰り返した計4回(2週間)の釣りで錆びた。当然毎釣行後にぬるま湯で塩を洗い流して乾かしていたので、これほど早く錆びるのは想定外だった。実は使用開始2回(1週間)で針先が鈍り、錆びが各所に浮き始めていた。嫌な予感はしていたが、メーカー品のように黒く酸化被膜を作り、錆びが広がらないようにする処理はされていないようだった。
フックの質は釣果に直結するため使用不可! 残念だが捨てるしかない。メーカー品であっても針先が鈍ったら交換が必要だが、2週間でここまで錆びてしまったらコスパも悪くルアーに装着しておけない。どんなフックでもこまめに交換する人は多数いるだろうが、筆者のような週末アングラーは、メーカー品のフックなら1か月半から2か月は交換しなくても使える。
針先が鈍っていたら刺さりが悪いし、それが原因で大物に逃げられてしまうこともあるだろう。残念ながらこの品質だと、1日だけの使い捨てと考えてもいいくらいだ。
■2. ノーブランド4,000円のショアジギングロッド
筆者がルアー釣りを始めた15年ほど前に青物を狙うために購入したロッドの価格は、なんと4,000円。60gのルアーを投げることができるとのことで、確かにロッド自体には強さがあり、実際に中型の青物を数匹釣りあげることができた。だが残念なことにオフシーズンの冬にはガイド(糸が通るリング状のパーツ)が腐食していた。触ったらポキッと簡単に折れてしまったのだ。
使用感はまずまず。ロッド購入当時は釣りを始めて間もなかったため、使いやすいのかどうかの判断はつかなかった。ただ竿は重く、とてもバキバキした感じの硬いロッドだと感じていた。思い返せば、価格相応といった印象だったが、大型の魚にも力負けはしなかった。
それでも釣りを好きになるきっかけにはなった。竿そのものの価格が4,000円ということもあり、費用の方が高くなるので修理は諦めたが、ルアー釣りを始めた1年目で魚を釣ることができ、このロッドをきっかけに海釣りにハマったのも事実、いい思い出になっている。結局次の年に2万円程度のロッドを買い直した。