■樹齢100年以上のブナ林  新緑と残雪のコラボが見事! 「信越トレイル」ブナの名峰「鍋倉山」

根明けと新緑が美しい鍋倉山(撮影:鶴岡 亜矢子)

 新潟県と長野県の県境にまたがる標高1,289mの鍋倉山は、豪雪地帯にあり、沢山雪が降るので5月はまだ雪解けのシーズンだ。

 2年前の5月中旬。関田峠まで徐々に開通する県道95号線を利用して、茶屋池付近のブナの新緑を愛でるため、鍋倉山山頂へと向かった。

雪が消えた稜線の登山道で咲くツツジ(撮影:鶴岡 亜矢子)

 まだ雪がある登山道をアイゼンを装着して進む。ピンクのテープを見失わないように気を付けながら歩いた。雪と新緑の両方を堪能できるのは、本当に贅沢な風景だと思う。

山頂付近から見下ろす(撮影:鶴岡 亜矢子)

 4月までバックカントリースキーを楽しむ登山者が多い鍋倉山だが、5月になると一気に雪が溶けていく。足元に若い木がぴょんぴょんと飛び出して歩くのが大変だ。

 筆者は数年前に倒れた巨木「森太郎」の大ファンなので、春の新緑シーズンによく鍋倉山を訪れた。森太郎がいなくなり寂しいが、やはり巨木の谷付近はブナの幹が一層太く圧倒される風景だと感じる。

山頂付近の巨木ブナ(撮影:鶴岡 亜矢子)

【ルートおよびコースタイム】
関田峠~1時間~黒倉山~20分~鍋倉山
往復約2時間(※雪の状況で変わるので注意)

■森フォトは、近景と遠景の対比をつけると奥ゆきを感じる映え写真に

しゃくなげの近景と登山道で奥ゆきを感じる写真例(撮影:鶴岡 亜矢子)

 木や森を題材にすると、気に入ったものばかりを撮り平面的になりがちだ。2つ以上のテーマを作り近景、遠景と画面に入れ込んでいくと、画像内に奥ゆきが感じられて、まるで写真の中を歩くような気分にさせる写真が撮れる。

足元の木の影と新緑、遠景の山をコラボ(撮影:鶴岡 亜矢子)

 2つ以上のポイントを1枚の画像に入れ込むことを意識するとうまくいく。今度の山行フォトで、ぜひ試して欲しい。

 

※この記事の情報は2024年5月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。