60歳でYouTubeチャンネルをスタートし、73歳となった現在、269,000人ものフォロワーを持つまでになったwinpy-jijii(ウィンピージジイ)さん。

 1月にリリースしたばかりの最新著『いくつになっても遊び続ける ジジイのアウトドア大全』(KADOKAWA刊)では、「遊びに妥協はしない」、「悩むところはとことん納得がいくまで考える」と説く彼に、人生のターニングポイントになった7年前の人気動画について、お話を伺います。

■ニベアの缶が人生を変えた

ピッカピカに磨き上げます

 これまでユーチューブにアップした動画のなかで、最初にバズったのが「ニベア缶の磨き方」の動画です。ハンドクリームのニベア缶の塗装を剥がして、オプティマスのスベア123Rというガソリンストーブに付属しているクッカー用の蓋を作る方法を紹介しました。

 きっかけは、たまたま見た海外のサイト。ニベア缶を紹介したものではなく、作業場を見せているような動画の片隅に白っぽいニベアの缶が映っているのが目にとまりました。ちらっと見えただけでしたが、「ひょっとして磨いたかもしれんな」と思ったら興味が出てきました。家にあるニベア缶を手にとってまじまじと見ていたら、スベアのクッカーの蓋になるかもしれないとひらめいて、合わせてみたら缶の下側がぴったり収まったので作ってみました。

まずは塗装剥がし剤を使います
待っているうちに塗装が浮き上がってきます

 最初に磨いたものを人に見せたら、やり方を教えてほしいと言われて、それに応えて撮影した動画です。最初のものは耐水ペーパーでせっせと磨きました。600番くらいから始めて、800、1000、1500番くらいまでやって、コンパウンドで仕上げたと思います。動画ではもっと簡単に、「塗料剥がし」という市販の剥離剤を使っています。これを使えば、ものの10分で塗装が落とせます。最後にコンパウンドで磨けばピカピカです。自分はブルーマジックという製品を使っています。アンモニアが入っているので作業中は臭いますが、洗えば大丈夫です。

 クッカーの蓋にしたかったので、上下を接着剤でくっつけました。中は空洞ですが、蒸気抜きの穴も開けたので、沸騰して蓋が持ち上がるようなこともありません。缶のまま、アクセサリーなどの小物入れにするのもいいと思います。