コロナ禍がひと段落して外国人観光客が増え、観光業が賑わいを見せている。ポカポカ陽気が気持ち良い春は連休が控えていることもあり、旅行計画を立てている人も多いだろう。最近は女性でもひとり旅の楽しさや魅力をSNSで公開する人も増えてきた。
旅行でホテル代を浮かしたいけれど、カプセルホテルやゲストハウスは女性1人では不安という人も多いだろう。今回は実際に筆者が「女ひとり旅」の際に泊まったカプセルホテル、ゲストハウスで良かったこと、ヒヤッとしたエピソードを紹介しよう。
■カプセルホテル・ゲストハウス・ドミトリー・ホステル
安い料金で泊まれる宿泊施設として、カプセルホテルやゲストハウス、ドミトリーやホステルなどがある。カプセルホテルやドミトリーでは、二段ベッドやカプセル型に配置された就寝スペースを割り当てられ、洗面所やシャワー、トイレや飲食は共有スペースで行う。また、ホステルやゲストハウスではベッドや布団が1組敷ける程度の小部屋が備えられていることがあり、その他の設備は共用となっている。共用のキッチンが備えられているところも多く、自炊をすれば飲食代も抑えられるのが嬉しいところだ。
これらの宿泊施設は名称が異なるが、就寝スペースが個別に割り振られ、その他の設備が共用であるのが特徴で、最近では個室か二段ベッドか選べる宿泊施設も増えている。
●1. 基本的には男女でフロアが分かれているので安心
宿泊費を抑えられる代わりにトイレやシャワー、洗面所や更衣室が共用で、カプセルホテルやドミトリーは就寝時に他人との距離が近いこともある。しかしながら、ほとんどの場合は男女でフロアやエリアが分かれており、女性1人でも安心して利用できる。個室でない場合は貴重品を身につけておき、大きい荷物は鍵付きのロッカーに入れておけば盗難などの心配も少ない。
事前にホテルの情報で男女で就寝エリアが分かれているか、写真と口コミで共用スペースの衛生面を調べておけば、不安を感じることもなく宿泊代を安く抑えられ安心して泊まれる。
●2. カプセルホテルは巣ごもり感があって楽しいが、ロッカーや更衣室が狭くて着替えが大変なことも
カプセルホテルではカプセル型の最低限の広さのスペースが割り当てられるが、座れるだけの高さはあり、ライトや充電タップが備えられているので、狭いながら「巣篭もり感」を楽しめる。
男女でエリアが分かれていれば他人との距離が近くても安心できるが、ロッカーや併設されている更衣室が狭くて混んでいると使いにくいこともしばしばある。特に女性は着替えや化粧などに時間がかかり、荷物も必要になる場合があるので狭くて混雑していると床に荷物を直置きしないといけない場面も。
筆者も何回か、多くの宿泊者がお互いを気にしながら着替えているそばで、荷物を床に置いてパッキングしたことがある。気にしない人は大丈夫だろうが、綺麗好きや潔癖症の人には少々辛い。カプセルホテルはカプセル自体の広さはどのホテルでもほとんど変わらないが、併設されているロッカーや更衣室の広さは事前にしっかり確認しておこう。
●3. 共用スペースにほろ酔い男性が……
女性専用フロアやエリアが用意されていれば女ひとり旅でも不安はないが、キッチンなどの共用エリアは男女共同であることが多い。筆者は一度、カプセルホテルに宿泊して、飲食可能な共用エリアでパソコン作業をしていると、昼間からお酒を飲みながらほろ酔いでパソコン作業をしている男性と2人きりという状況になったことがある。作業に集中している間に他の宿泊客が出かけたようで、「プハー」とビールを飲んでいる男性が独り言を言いながら作業をしている状況で2人、というのが怖くなって外のカフェに移動したことがある。
おそらく男性に悪意はなく、こちらの考えすぎである可能性が高いが、警戒しすぎるに越したことはない。適度な警戒心を持ちながら共用エリアを利用し、少しでも不安を感じたら場所を移動するのが大切だろう。
●4. 夜中に大声がして眠れない……
カプセルホテルやドミトリーの場合、消防法の関係でベッドの仕切りはカーテンなので他の宿泊客の生活音がよく聞こえてしまう。カプセルホテルで宿泊したときに、夜中に外国人の女の子たちが大声で話しながらカプセルエリアに入ってきて目が覚めてしまったことがある。しばらく待っても声が止むことがなく寝付けなかったが、言葉が通じず注意はできなかったことがある。
宿泊費を安く抑えられる一方で、騒音に悩むことがあるので耳栓などを持参して自分で対策しないといけない、と痛感した思い出だ。
■事前にしっかり調べて安く快適な「女ひとり旅」を楽しもう
女ひとり旅でも予算はなるべく抑えたい、とカプセルホテルやドミトリーなどを選びたい人は多いだろう。男女でエリアが分かれていれば、貴重品の管理さえしっかりしていれば安心して快適に宿泊することができる。
宿泊費を抑えた分、グルメや観光に予算を割ける。この春は事前に宿泊サイトの口コミやロッカーの大きさなどの情報を調べて、快適な女ひとり旅を楽しもう。