小型LEDランタンとして彗星の如く現れ、定番となった「ゴールゼロ」。ポーチやストラップなどさまざまなカスタムアイテムが販売されているが、日本の職人がつくったゴールゼロ専用の真鍮(しんちゅう)ランタンケース「名もなきランタン 暁(あかつき)」がファンの間で注目を集めている。
クラウドファンディングでは目標額の100倍以上の支援が集まったほど期待の高いアイテムだ。キャンプ歴3年の筆者が、2024年4月の一般発売前に実際に使った感想をリポートする。
■小型LEDランタン「GOAL ZERO(ゴールゼロ)」とは
「GOAL ZERO(ゴールゼロ)」は、アメリカのメーカーGOAL ZEROが販売している小型ランタン「LIGHTHOUSE micro FLASH(ライトハウスマイクロフラッシュ)」のことを指す。コンパクトでありながら明るく照らすことができ、一時は品薄で価格が上昇したこともあるほどキャンパーの間で大人気のアイテムだ。
カスタムパーツもシェードやカバーなどが数多く販売され、それぞれのスタイルを楽しめるのもゴールゼロの醍醐味。一般的にゴールゼロ本体のよさを生かしたカスタムが主流だが、より存在感のあるかっこいいものを探しているなら、ぜひおすすめしたいのが真鍮ケース「名もなきランタン 暁」だ。
■人気のゴールゼロを「名もなきランタン 暁(あかつき)」で本格的にカスタム
「名もなきランタン 暁」は、国内の町工場の職人が手作業で丁寧に仕上げた、全て真鍮のランタンケースのこと。これまで販売されていたカスタム商品はシェードやスタンドが一般的で、本体を覆うタイプは珍しい。オイルランタンのように見えるアンティークなデザインが特徴で、キャンプにより一層の彩りを与えてくれる。
モノ作りの楽しさや職人がつくった技術をもっと多くの人に知ってほしいと、普段は精密加工専用の道具などを製造している愛知県春日井市の町工場「有限会社榊原工機」がガレージブランド「SAKAKI GEAR」を立ち上げ、製作に着手した。精密切削加工を得意とする職人たちが、高度な技術力と生産ラインを駆使して商品化したという。2024年1月にクラウドファンディングで支援者を募ると、目標金額の10万円に対し、およそ115倍の計1154万9515円の支援が集まった。
使い方は簡単で、一般販売されているゴールゼロをランタンの中にセットするだけ。トップキャップを押すと3段階に調光を変えることもできる。真鍮でできているため、ずっしりとした重みがあるが、ピカピカに磨いて輝きを楽しんだり、使い込むことによって光沢や色合いの変化を楽しむこともできるのだ。
■「名もなきランタン 暁(あかつき)」を体験レポート
筆者はクラウドファンディングのリターンとして、2024年4月に発売予定の「名もなきランタン 暁」を一足早くゲットした。今回は商品を実際に使ってみて感じた魅力や感想、使い方をレビューする。
商品は箱に入って届いた。梱包された箱を開けると、金色の真鍮が上品に輝いている。真鍮とは、銅と亜鉛の合金で5円玉にも使われている素材。美しい輝きが特徴で、自然な艶があり気品さえ感じる。
オイルランタン風のデザインになっているためベンチレーターもあり、本物さながらの再現性である。
ゴールゼロをセットして灯りをつけると、ベンチレーターの隙間から溢れる光がとにかくオシャレ! テーブルの上に置いて晩酌すると、家にいながらキャンプの風情を感じる贅沢なひとときを味わえた。
よく見ると本体の胴体部には、線がクロスしているデザインが刻まれている。これは無限を意味するインフィニティマークになっており、隠れデザインなのだとか。ちょっとしたデザインだが、精巧な彫りはさすがは職人のなせる技。全体のデザイン性がグッと上がる。
金色の真鍮モデルだが、ライトをつけると高級なシルバーにも見える色合いになる。真鍮は経年劣化が楽しめるのが魅力で、使い込むほどに味が出てくる。傷や汚れがつくことで、アウトドアらしさを演出でき、思い入れの深いアイテムになりそうだ。
大きさは手のひらサイズの幅5.9cm、高さ12cmだが、重さは本体のみでも450gほど。ゴールゼロやオプションのカラー管を入れると530gほどになり、ずっしりと重たい。持ち運ぶというよりは、キャンプの「映えるギア」としてテーブルに置いておくという使い方の方が合っているだろうと感じた。もちろん、ランタン 暁からゴールゼロを取り出せば、手軽にポケットに入れて持ち運ぶことも可能だ。