2023年に発生したエルニーニョ現象で、今年は暖冬傾向になっており、2月には季節外れの暖かい陽気の日が何日もあった。だがどうだろう。ふと山々の方を見れば関東から見える山は降雪で白く、見た目からして寒そうである。春とはいえ朝晩は冷え込むし、山間部はまだ寒い。
今回はまだ寒さの残る春先でも比較的温暖な「房総・伊豆」エリアで通年営業しているキャンプ場を3つ紹介したい。温暖なことに加えて、絶景を楽しめるキャンプ場だ。
■千葉にお台場? 海が間近に迫る「お台場海浜庭園」
房総フラワーラインを走り、洲崎灯台(すのさきとうだい)の近くにあるのが「お台場海浜庭園」だ。筆者が初めて訪れた時も「お台場」という名前から東京のイメージが強く、本当に千葉県の房総なのか困惑したのを覚えている。
千葉県館山市にあるキャンプ場「お台場海浜庭園」は、キャンプのほかにも貸別荘があり、海釣りを楽しむこともできる。海の見える高台にキャンプサイトが広がっており、サイトのどこからでも海を見渡すことができる開放感たっぷりなキャンプ場だ。
全面フリーサイトで、車の乗り入れが可能なため、好きなところに設営できる。筆者のおすすめは西側の海(東京湾側)が見えるサイトだ。
西側は晴れた日には海の向こうに富士山を望むことができ、夕暮れ時にはオレンジ色に染まる空に富士山のシルエットが浮かび上がる。
探してみると、海が間近にあるキャンプ場はそんなに多くない。波音や潮風を感じながらキャンプをしたい人におすすめだ。海辺ということもあり、風が強いこともある。テントやタープがバタつかないようしっかりとペグダウンしてから絶景を堪能してほしい。
お台場海浜庭園
住所:千葉県館山市洲崎908-22
営業:通年
予約:要予約
電話:0470-24-5335
交通:館山自動車道・富浦ICから房総フラワーライン/県道257号線経由で約27分(16.1km)
HP:http://www.odaibakaihinteien.jp/index.html
●【MAP】お台場 海浜庭園
■みかん畑に隣接する「オレンジ村オートキャンプ場」
千葉県の南房総市・千倉(ちくら)にある「オレンジ村オートキャンプ場」は、野宮農園が運営するみかん畑に隣接するキャンプ場。自然や農業に触れ合ってほしいというオーナーの考えから、果樹園の敷地内で運営。キャンプをしながらみかん狩りを楽しんだり(時期にもよる)、みかんの購入ができる。
サイトは全面車の乗り入れが可能なフリーサイトとなっており、見晴らしのいいエリアから、奥まった林間エリアまで好みに合わせて選ぶことができる。
サイトは全体的にフラットな草地になっているのでどこにテントを張っても寝づらいといったことはない。隅々まで整備の行き届いているキャンプ場だ。
海が見えるキャンプ場ではあるが、海からは少し離れた高台に位置するので波の音は聞こえず静かだ。晴れていれば夜は満天の星空を見ることができるので楽しみは多い。
オレンジ村オートキャンプ場
住所:千葉県南房総市千倉町久保1494
営業:通年
予約:平日は予約不要、土日は要予約
電話:0470-44-0780
交通:館山自動車道・富浦ICから外房黒潮ライン/国道128号線経由で約25分(16.5km)
●【MAP】オレンジ村オートキャンプ場
■富士山が目の前!「negura campground」
最後の紹介となるのが、伊豆玄関口とも言える静岡県・函南町(かんなみちょう)にある「negura campground」。
2021年の冬にオープンしたキャンプ場で、本当に好きな事を仕事にしたいと脱サラしたオーナーが自らの手で一から作り上げたキャンプ場だ。
「negura campground」は大きく4つのサイトに分かれており、富士山や駿河湾がよく見えるのはフリーサイトの「tsudoi」「mujina」サイト。
車乗り入れが可能な静かな林間サイトの「komichi」のほか「kokage」サイトは車乗り入れ不可だが、手付かずの自然を満喫できる。各サイトに付けられたネーミングにもオーナーのこだわりや情熱を感じることができる。あなたの好みはどのサイトだろうか。
2024年の現在でもオーナー自らがキャンプ場開拓を続け、ますます充実したキャンプ場に変化し続けている。テントサイトを変える楽しみが多く、何度行っても飽きないキャンプ場だ。
negura campground
住所:静岡県函南町平井1689-55
営業:通年
予約:要予約(予約はホームページからのみ)
交通:伊豆縦貫自動車道・大場函南ICから県道11号線経由で約14分(7.8km)
●【MAP】negura campground
■房総&伊豆は、春キャンプに最適な地
あちこちで梅の花が咲き、春を感じられる日が増えてきたが、キャンプ場がある標高の高い地での本格的な春はもう少し先だろう。
比較的温暖な「房総・伊豆」なら一足早く快適なキャンプが楽しめるので、春キャンプに出かけてみてはどうだろうか。