アウトドア好きであれば誰もが一度は耳にしたことがある、国内の有名メーカーやブランドが拠点を置くことで知られる新潟・燕三条エリア。その地元開催ともいえる展示・販売会「新潟・燕三条 OUTDOOR EXPO」が今年も「万代島多目的広場・大かま」で、9月9日(土)と9月10日(日)の2日間、開催された。出展数は100社以上に拡大し、昨年は見れらなかった新しい催しも登場した。その様子をレポートする。
■そうそうたる顔ぶれ! 大手アウトドアメーカー&ブランドの出展ブース
キャンプテンスタッグ、スノーピーク、ユニフレーム、モチヅキ、ベルモント…… 名だたるアウトドアの大手メーカーが一堂に会し、各社のフラッグシップアイテムから掘り出し物まで、色々なギアを手に取って比べることができるのが、本イベントの大きな特徴のひとつだ。来場者がブースを熱心に見て回る姿が印象的だった。新潟県内にショップを展開するアウトドアライフストア「WEST」の呼びかけに今年も各社が集結。他のイベントでは見られない出展ブースが並び、会場は熱気であふれていた。
■屋内会場に設置された特設ステージ
昨年とは会場レイアウトを大きく変更し、特設ステージが屋内会場の最奥に設置された。公式ソングの披露やフィールド紹介、ギアトーク、メーカー担当社のPRタイムなど、2日間で12のプログラムが実施され、来場者に向けて情報発信がされた。スケジュールの都合で今回は話を聞くことができなかったが、今秋に設立される「新潟アウトドア協会」の紹介もあり、県内に根付いているアウトドアをもとに、地域振興や誘客が図られるようだ。
■注目の出展は「燕三条刃物ゾーン」
取材中、目を引いたのが燕三条刃物ゾーンだ。刃物職人の町でもある燕三条には、キャンプや焚き火に欠かせない、鉈やナイフの逸品が多く存在することでも知られる。林業などの事業者に向けて作られているものを、ユーザーとの会話をベースにアウトドア用に考案・改良されたものが多く、使い勝手は非常に良さそうだ。本イベントに初出店した工房も多く、薪割り体験や発売前の品物を手に取る客がひっきりなしに訪れていた。
■アウトドア本の続刊情報も
2021年と2022年に発売された『WESTとつくった にいがたキャンプ本』に続き、今年もご当地のアウトドア関連本『WESTとつくった にいがたアウトドア本』(発行ジョイフルタウン)が発売された。キャンプ場紹介がメインだったこれまでに対し、アクティビティの紹介が中心とのことだが、驚くのは海や川、雪山、岩山すべてのスポットに訪れ、体験取材のうえ編集されているということ。
本の出版に関しても自分たちの手でとことん作りこむモノづくりのアイデンティティが感じられ、アウトドア=山だけではない、というコンセプトも分かりやすい。
他にも、シーズンチケットを前売りするスキー場や、屋外の車両展示ブースなども一時は行列ができるほどの盛況ぶり。とりわけコロナ前後の「ブーム」に関して話題になることの多いアウトドア業界だが、イベント現場からは昨年を上回る、強い熱気と一体感を感じる結果となった。
●WEST OUTDOOR LIFE STORE:https://www.west-shop.co.jp/
●新潟・燕三条OUT DOOR EXPO 2023:https://www.west-shop.co.jp/expo2023/
■【MAP】万代島 多目的広場 大かま(新潟市中央区)