■「川の宝石」の異名をもつ美しい魚

婚姻色に染まったオイカワのオス(撮影:ミウラヤマト)

 オイカワはその魚体の美しさから「川の宝石」と呼ばれている。とくに春~夏の産卵期に婚姻色に染まったオスの美しさは必見。体側が鮮やかな青と緑、オレンジ色に染まるその姿はまるで宝石のエメラルドのよう。あまりの美しさに、子どもはもちろん大人でも見とれてしまうこと間違いなしである。

 オイカワ釣りに出かける際は、魚体を横から観察できる小型の簡易アクリル水槽を持って行くことをおすすめする。この水槽があるのとないのとでは、この釣りの楽しさが倍以上変わってくるといってもいいだろう。魚体をただ眺めているだけでも本当に飽きないからだ。

小型アクリル水槽はオイカワの美しさを堪能するのに必須のアイテム(撮影:水卜 ヤマト)

■格安で数釣りを楽しみたいならエサ釣り一択

筆者が使用しているオイカワ釣り(エサ釣り)用の仕掛け(撮影:水卜 ヤマト)

 現在、オイカワ釣りは各地で以下のような多彩な釣り方で楽しまれている。

・エサ釣り(サシや川虫、練エサなどを使用)
・テンカラ釣り(日本式の毛バリ釣り)
・フライフィッシング(西洋式の毛バリ釣り)
・蚊バリ釣り(日本式の毛バリ釣りでハリが5~7個ついている)
・オランダ釣り(川用のサビキ仕掛けでエサに似せた擬餌バリが5~7個ついている)

 ...etc.

※河川によっては毛バリ・蚊バリ・オランダ釣りなどが禁止されているところもあるので要注意

 そんななかでも、初心者がオイカワの数釣りを格安で楽しみたいならば、なんといってもエサ釣りがおすすめである。ほかの釣り方では専用の道具が必要であったり、慣れが必要であったりするので経験者のアドバイスや同行が望ましい。

 エサ釣りであれば、仕掛けはシンプルで初心者でも扱いは簡単なので一人でも始められる。消耗品はハリとエサのみ(どちらも200円以下で購入が可能)という点も出費を抑えたい釣り人には嬉しいポイントといえるだろう。

※ 川で釣りをするための遊漁料は別途必要。

釣りエサの代表といえるサシ(白サシ)。専用の容器に入れると取り出すのがとても楽になる(撮影:水卜 ヤマト)

●オイカワのエサ釣りに必要な道具

【釣り道具】
・ロッド:清流用の延べ竿がおすすめ 川幅にもよるが長さ3.3~3.9mが扱いやすい
・ライン:ナイロンライン0.6~1.0号がおすすめ 
・ウキ:玉ウキ、シモリウキ3~4号がおすすめ
・オモリ:重さの調整が可能な板オモリがおすすめ
・ハリス止め:ハリ交換が簡単におこなえる
・ハリ:袖またはヤマベ針3~4号(ハリスは0.3~0.4号)
・エサ:サシ(白サシ)がおすすめ。現地調達の川虫でもOK

【あると便利な道具】
・長靴:長さはヒザ下程度のものがおすすめ
・小型のハサミ:ラインを切る際に使用
・エサ入れ:サシのための専用容器あり
・ハリ外し:魚がハリを飲んでしまった際に使用
・ビク:釣った魚を生かしておくための魚入れ。昔ながらのズックビクがおすすめ