夏の車中泊での一番の悩みは、暑さ。夏の炎天下、車内温度は50℃近くまで上昇、ダッシュボードは、70℃以上にもなるという調査も出ている。

●参考記事

JAF真夏の車内温度テスト:https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/summer

 夏場の車中泊は危険な暑さで、熱中症など人体に影響が出る場合もあり、注意が必要だ。今回はキャンピングカーで100泊以上した筆者が実際に行っている夏場の車中泊での暑さ対策と、快適に過ごすためのアイテムを紹介する。 

■猛暑の車中泊の危険性

 筆者はエアコンなしのキャンピングカーで暮らし、リモートワークで働きながら旅を続けているが、やはり夏の車内は灼熱地獄。人体への影響だけでなく、スマホやPC、カメラなどの高温多湿に弱い精密機器の故障原因になりかねない。 

 車内でパソコンを使ってのリモートワーク中、パソコン本体が熱くなり、フリーズやシャットダウンなどのトラブルを引き起こしてしまうことも。更に、暑さのせいで普段以上に疲れやすく、頭がボーっとし、仕事に支障が出てくるほどだ。

 もうひとつ、夏場の車中泊で注意が必要なのが食材の保管だ。車内が高温になるため、野菜や果物などの常温で保管する食材でも適切に保管しないと腐敗の原因になってしまう。直射日光の当たらない、涼しい場所やクーラーボックス、冷蔵庫で保存しよう。

 このように、夏の車中泊で注意しなければいけない点がいくつもある。精密機器や食材、飲料水は適切な場所で保管し、車内の暑さ対策に取り組もう。

■すぐに実践できる車中泊の暑さ対策

⚫︎対策1 アスファルトの上はNG、駐車は土や芝生の上がベスト

熱のこもるアスファルトの上での駐車は避け、土や芝生の地面を選ぼう(撮影:Dois de Nós

 夏の車中泊は場所選びが重要だ。アスファルトやコンクリートは太陽の熱を吸収し表面温度が高温になりやすく、夜でも温度が下がりにくいため、なるべく避けよう。

 ベストは熱が逃げやすい土や芝生の地面。できれば風通しがよく、木影木の日影がある場所を選ぶようにしよう。ビックリするほど車内温度に違いが出てくるので、駐車場所選びも大事なポイントだ。

⚫︎対策2 標高の高い場所で車中泊

夏の山は涼しく、車中泊にはベストスポットだ(撮影:Dois de Nós

 思い切って標高が高い場所へのルート変更も一つ。標高が100m上昇するたびに気温が0.6℃下がるとされており、平地で25℃だった場合、標高1,000mまで上がれば気温は19℃ほどまで下がり、快適な睡眠が期待できる。