■北谷のさくらねこたちの暮らしぶり

 訪れたのは2020年、沖縄県内で新型コロナウィルスの外出自粛が解除されたばかりの休日。サンセットビーチやプールにはたくさんの人が訪れていて、久しぶりの太陽を満喫していた。中には、猫たちがお目当ての外国人ファミリーもいて、ご飯にありつけた猫たちもご機嫌なようす。

 沖縄では、海岸沿いのテトラポットを住処にしている野良猫は少なくないのだが、北谷のさくらねこたちの暮らしぶりは他のどの地域の猫たちよりもスタイリッシュだ。積み重ねられたテトラポットをコンクリートマンションのように使いこなして歩き回り、隙間がつくる日陰をうまく利用して昼寝をしていた。

雨風や陽射しが強い日は側溝の中も隠れ場所になる
ご飯をもらってお腹いっぱい。舌なめずりしながら歩く
飛んでいくたんぽぽの綿毛をじっと見つめていた

 地域のボランティアさんによるTNR活動によって、北谷にはさくらねこが多い。

 テトラポットの回り、公園、プールサイドなど、あちこちで猫のチームに出会ったが、みな幸せそうな表情をしていた。

 とはいえ、台風の多い沖縄のビーチサイドライフは過酷なこともあるはずだ。これからも国際都市、北谷の一員として生き抜いていってほしい。