●ルート&見どころ
黒檜山へ登るルートは2つある。北側にある黒檜山登山口と、南側にある駒ヶ岳登山口だ。しかし、舗装路も使って馬蹄型に一周できるので、せっかくなら両方とも歩きたい。一般的には黒檜山から入り、駒ヶ岳方面へ抜けていく。黒檜ルートのほうが急で、下山でやや苦戦するからだ。流れに逆らって多くの人とすれ違うのは余計な時間を使ってしまうので、黒檜ルートで登ったほうが無難。整備された周辺道路とは裏腹、足を踏み入れると岩場も随所にある自然豊かな登山道で、冒険心が掻き立てられる。最初の30分程急登が続くと途中大沼の展望が開ける。
山全体は森に囲まれているので、風通しがなく暑い。途中に展望が開ける場所で休むのが適切だ。ルートタイムは1時間半強だが、やや急な登りが続くので、通常より時間がかかるという人は2時間程見ておくといい。
稜線に出たら北側に3分歩くと黒檜山山頂だ。しかし、ここで立ち止まらず、さらに奥のビューポイントまで行きたい。ここでは沼田市街が望め、遠くに谷川連峰が一望できる。山頂よりも人が居ないのでここでゆっくりと景色を眺めながら昼休憩をとると良いだろう。
下山は駒ヶ岳方面へ南下する。黒檜大神石碑を通り過ぎれば階段が現れる。黒檜ルートとは全く違う整備のされようだが、この階段が実は辛い。坂を下るよりも、段差を下りたほうが足への負担が大きいのだ。ここは焦らずゆっくり下りたい。
駒ヶ岳山頂は前橋市街まで見通せる眺望の良さ。ここから15分程穏やかな稜線を下ると森の中に入り込んでいく鉄の階段がある。その後は30分ほどジグザグの道を下っていく。下りが長く、上りよりも辛く感じてしまうルートだが、危険な個所はない。県道251号に出れば終点の合図だ。舗装路を北上し、スタート地点に戻ろう。
●大小の池も満喫しよう
カルデラ湖を利用して様々なアクティビティや観光スポットがある。大沼ではスワンボートやキャンプを楽しむことができ、水遊びをする観光客でにぎわう。小尾瀬と呼ばれる覚満淵(かくまんぶち)には美しい湿原とウッドデッキが広がっている。早朝の時間帯に霧が発生することもあり、幻想的な景色が広がる。これを目当てにカメラ愛好家が集まる、人気フォトスポットだ。赤城山の最南端にある小沼(この)は上記2つとは違い、静謐な空間に自生植物が咲き乱れている。3つの池でそれぞれ特色があるのでこちらも楽しんでいきたい。