●ルート&見どころ

 霧ヶ峰登山はいくつもルートがあるが、今回は車山高原スキー場のリフトを活用する楽ちんプランを紹介する。スキー場ベースよりリフト2基を乗り継ぐと、リフト降車地点から5分とかからず標高1,925mの車山山頂に到着。百名山で最も簡単に頂上に立てるルートである。霧ヶ峰トレッキングはこの車山山頂を起点としたい。頂上部は360度のパノラマで晴天時の眺望は感動もの。

車山山頂から雲海の向こうに富士山、八ヶ岳を望む

 頂上からはこれから巡る車山湿原、八島湿原を大きく見下ろすことができ、草原~湿原帯を外周するイメージだ。ルートを確認しながら緩やかな下りで蝶々深山へ。物見石を経て、八島湿原へ至る。天然記念物にも指定される湿原一帯は、季節によってレンゲツツジをはじめとするたくさんの花が楽しめる。

美ヶ原、霧ヶ峰湿原と一帯は穏やかな高原地帯

 八島ヶ池のトイレが中間点で、ここから、諏訪神社、車山湿原を通って車山山頂まで戻る一周のルートとなる。車山山頂からは再びリフトで降りてもいいし、自然歩道を一時間かけて下るのも楽しい。

ビーナスラインでほぼ山頂部まで来られる

●車山肩から鷲ヶ峰へ

 標高1,800mの車山肩を起点に、車山、御殿山、鷲ヶ峰といった霧ヶ峰のピークを巡るルートプランも面白い。ただ標高差が少ないとはいえ、すべてのピークハントを成立させるなら7時間前後の歩行となる。十分な準備のうえ挑戦していただきたい。

●夏山展望リフト利用なら20分で頂上へ

夏山展望リフトを使えば頂上までなんと5分!

 車山山頂へは車山スキー場の夏山展望リフトを使うと、ほとんど歩くことなく登頂が可能だ。ベースの車山高原SKYPLAZAからスカイライナー、スカイパノラマの2基の4人乗りリフトを乗り継ぐ。乗車時間はそれぞれ6分、8分。山頂降り場から頂上まではほんの5分ほどだ。もちろんベースから歩いてもいいし、リフト1基のみを利用、下山は歩き、などなど使い方のバリ―ションは多彩。夏には雲海早朝営業も実施され、天候によって御来光や雲海も楽しめる。