■三尾山縦走レポート

佐仲峠に向かう荒れた舗装道路、兵庫県道289号線(撮影:野口宣存)
一応ここも兵庫県道289号線。佐仲峠はもうすぐだ(撮影:野口宣存)

 今回は、兵庫県丹波篠山市の佐仲ダム登山口から、佐仲峠を経由して三尾山に向かった。佐仲峠までは、車が通れないゆるい上りの兵庫県道289号線を行く。

三尾山横の名もなきピーク(撮影:野口宣存)

 佐仲峠からは、100mほど階段が続く登り坂。続く200mのかなり急傾斜を登りきると、標高561mの名もなきピークに到達する。

三尾城跡でもある三尾山山頂。付近に城跡の遺構が残る(撮影:野口宣存)
三尾山からの眺望(撮影:野口宣存)

 名もなきピークからは縦走路。標高差8mの尾根道を下ると、コルが現れる。そこから再び登ると、三尾の最高峰、三尾山である。山頂の景色は良好だ。

コルから中三尾を見上げると、頂上はすぐそこに(撮影:野口宣存)
中三尾頂上。眺望はよくないけど……(撮影:野口宣存)

 続いて向かうのは、中三尾。50mの標高差の急な坂道を下り、コルまで行くと、前三尾に向かう道と、中三尾に向かう道の分岐が現れる。コルとの標高差はわずか16mのため、中三尾は見えているが、頂上の眺望はよくない。

前三尾に向かうコル(撮影:野口宣存)
前三尾頂上付近から振り返ると、左から名もなきピーク、三尾山、中三尾が並んで見える(撮影:野口宣存)

 中三尾から次のコルまでの標高差は55m。かなりの急傾斜なので、直接向かうのはおすすめしない。三尾山と中三尾の間のコルに戻って、前三尾に向かうのが無難だ。

前三尾頂上付近に鎮座する「やれやれ地蔵尊」(撮影:野口宣存)

 前三尾とコルとの標高差は32m。途中にも眺望のよい場所があり、これまで越えてきた名もなきピーク、三尾山、中三尾が並んで見える。これから登る前三尾を入れると、「四尾山」ではないか?

 歩けば大したことはないが、振り返るとピークが見渡せるだけに、心理的にやられそうになる。なお、前三尾からの眺望は、三尾の中でも一番よかった。

前三尾からの眺望(撮影:野口宣存)

 ところで、ここまで「みつおさん!」と叫ぶ山ガールはゼロ。それどころか、人気の山であるはずなのに、花粉症の季節だからなのか、誰にも出会わない。

 仕方ないので、代わりに筆者が「みつおさん!」と叫んでおいた。

■三尾山佐仲ダム登山口への行き方

佐仲ダムから三尾山への簡単な地図(図:野口宣存)
三尾山佐仲ダム登山口。車を停められるスペースもある(撮影:野口宣存)

 三尾山佐仲ダム登山口へは、車がおすすめだ。まず、兵庫県道289号を北上し佐仲ダムへ向かう。「佐仲ダム釣り管理事務所」をさらに奥へ進み、通行止めの看板があるところが登山口だ。通行止めの看板の横に、「佐仲峠1.6km、三尾山2.5km」と書いた道標がある。

佐仲ダム登山口にある三尾山への道標(撮影:野口宣存)

 なお、2人以上で登る場合、丹波市春日町中山側の登山口に車を1台駐車しておき、乗り合わせて佐仲ダム登山口から登れば、前三尾から直接下山が可能だ。筆者もそうするつもりだったが、一緒に行く妻の都合が悪くなってしまったので、前三尾から再びいくつものピークを越えて、帰るしかなかった。

 ともあれ、三尾山は比較的容易に縦走体験ができる眺望抜群の山だ。天気のよい日に訪れてみてはいかがだろうか。

●三尾山

・住所:〒669-4272 兵庫県丹波市春日町東中

●佐仲峠

・住所:〒669-4272 兵庫県丹波市春日町東中

●佐仲ダム湖

・住所:〒669-2731 兵庫県丹波篠山市小坂

・Googleマップ: