■主な1日のスケジュール|中国・九州地方編

景観が美しい自然が多い中国・九州地方

 車中泊の1日の基本的な流れは、季節や場所によって若干異なる。3〜5月上旬の春シーズンの場合、筆者たち夫婦の1日のスケジュールは主にこのような流れだった。

  8:00:起床/歯磨きや洗顔/車の片付け
  9:00:朝食/コーヒー/道の駅で情報収集/予定の確認
  9:30:目的地に向けて出発
10:00:目的地1
12:00:移動/昼食
13:00:目的地2
15:00:移動
16:00:目的地3
18:00:移動/お風呂/夕食の準備
20:30:夕食/就寝の準備
22:00:就寝

 日本一周をスタートしたばかりの3月と4月は、平均1日3ヵ所の場所を訪れていた。主な目的地は、滝や洞窟などの景勝地や世界遺産、博物館などの観光地だ。行きたいところは事前にピックアップしていたため、営業時間などを考慮しながら前日までに予定を立てていた。

 もちろん、毎日同じスケジュールで進むことはない。目的地の滞在時間を削って洗濯に充てたり、仕事が溜まったときは目的地を一つ減らして夜にカフェで仕事をしたり、週に1〜2度はイレギュラーなスケジュールで動いていた。

 ここからは、中国・九州地方で起きた旅の苦労話を紹介していく。

■魅力的すぎる山口県で長時間滞在

夕焼けの空が美しい山口県の絶景スポット「角島大橋」

 3月は大阪から出発し、兵庫→鳥取→島根→山口→広島→岡山の順に旅をした。もともと半年を予定していたため、47都道府県すべて訪れるには1都道府県あたり3〜4日ほどしか滞在できない。兵庫・鳥取・島根までは順調に4日以内で終えれていたものの、山口県には7日間も滞在してしまった。

 理由の一つが、事前情報がほとんどなかったこと。有名な「角島大橋」や「元乃隅神社」、「萩城下町」や「秋吉台」には行きたいと思っていたものの、ほかには特に行きたいところがなく、現地に行ってから決めようと思っていた。しかし、道の駅や現地の本屋で情報収集すると、魅力的なスポットが出てくること出てくること。どれも諦めきれず、結果3日もオーバーしてしまったのである。

 もう一つの理由が、素敵な出会いが多くあったこと。たとえば、萩の「笠山椿群生林」で出会った観光ガイドの方からは、「翌日も萩に滞在してほしい」と嬉しい足止めを食らった。さらに山口市内で出会った方からは周防大島の情報をたくさんもらい、当初予定していなかった周防大島に1日費やすことになった。