<山小屋スタッフシーズン中の1日のスケジュール前編はこちら>

 近況報告。お正月は、普段てんでバラバラに住む兄弟家族や近所の子どもたちが一堂に集まって、お餅つきをしました。つきたてのお餅はうまい!

 みなさん、今年もよろしくお願いします。

我が家の餅つきは、唯一家族が全員集まる行事。にぎやかです

■やりたいことはできるけど……

 山小屋の宿泊棟の掃除は、換気をすることから始める。窓を開けると、一晩むわっとこもった空気が入れ変わる。元々、私は換気好きだから、晴れてる日はお客さんが到着するまで、ずっと窓を開けている。

 掃除機と雑巾をかけて、マットレスを消毒液で拭き上げる。一旦、寝床のリセット完了。

ウェルカムドリンクは長野小布施の栗の落雁と静岡桃のドライフルーツ。秋は実家のドライリンゴを添えた

 宿泊のお客さんは、お昼頃から到着し始める。まずは荷物を置いて、歩いて15分ほどの距離にある光岳の山頂へと行く方が多い。到着した方にゆっくりして欲しかったので、今年は麓の川根本町のお茶を淹れて、お茶菓子を添えてウェルカムドリンクとして提供することに決めた。

 しかし、午後になると、1人は夕飯の仕込みに取り掛かる。つまり、受付、部屋案内、テント受付、お茶の用意を残った1人でなんとかこなさなければいけない。お茶はお客さんが来てから、一杯ずつ淹れてお出しする。どうしてもやりたかったことなのだけど、実際に始めてみるとこれがえらいこっちゃ、嵐のような忙しさだった。

 こんな状況なので、ゆっくり過ごして欲しいお客さんの前で、我々山小屋スタッフはどうしてもバタバタしてしまう。お茶は慌てて出すものでもないし、こういう焦っている雰囲気はお客さんにも伝わるものだ。忙しいと寛容でもいられない。一体全体、私は何がしたいのだ、と反省することもしばしばだった。