■グランドシートの素材

グランドシートの素材は、主に化学繊維と合成樹脂の2種類。

・化学繊維:ナイロンやポリエステル。軽量で持ち運びしやすい。ただし長く使っていると防水性が低下することがある。
・合成樹脂:ポリエチレンやポリ塩化ビニル。ずっしり感がありコンパクトになりにくいが、防水性が高い。

 携行しやすいものを選ぶか、多少、重量感があっても防水性の高さで選ぶか、自身のキャンプスタイルに合ったものを選ぶのがよいだろう。

■グランドシートを使った方がいい理由

湿気のある落ち葉や土でテントが汚れると心が萎えてしまう(撮影:ヒラマツアユコ)

 グランドシートの長所を聞き、「ブルーシートで代用できるのでは?」と思う方もいるだろう。テントの下に敷いておけば、底面を守る、冷えを防ぐといった役割はブルーシートでも不可能ではない。ある程度の防水効果も期待できる。だが、これから紹介するブルーシートとの3つの違いを見れば、多少コストがかかってもグランドシートを選んだ方がよいと思えるに違いない。

●その1:耐久性

 ブルーシートの主な材質はポリエチレンで、耐久性は3ヶ月~1年といわれている。もちろん、さまざまな加工が施されているものもあるが、その分、価格も高くなっていく。

 なお、筆者が持っているオリーブグリーンのブルーシート(#3000、1.8×2.7m)の耐久期間は、約1年となっている。

※#3000はブルーシートの重さを表す。売れ筋といわれている3.6m×5.4mのブルーシートの場合、#1000が1kg、#2000が2kg

●その2:サイズ

 ブルーシートのサイズは、日本で古くから使用されている「尺貫法」(1間=約1.8m)に合わせて作られ「3.6m×5.4m」や「5.4m×5.4m」といった中途半端な寸法のため、自分のテントのサイズに合わせるのが難しい。

 大きめのものを購入し、はみ出した部分を折り込む方法もあるが、設営時も撤収時も、手間がかかる。小さめを選んでしまえば、ブルーシートが足りない部分が多くなり、テントの底面が汚れる面積が増えてしまうだけ。テントサイズにあったものは、やはりグランドシートとなる。

●その3:携行性

 ポリエチレンは割とゴワゴワした素材で、小さく畳もうと思ってもかさばってコンパクトにならない。お花見の場所取りなどで使われる一般的なブルーシートは薄く、それほどごわつきはないが、耐久性が低いため使い捨てになる可能性が高い。

 その点、グランドシートはブルーシートのようなごわつきがなく、専用の収納袋もついていることが多くきれいに畳める。また、ブルーシートよりも厚みがあるため、多少ゴツゴツした場所にテントを張っても、下を気にすることなく快適にテント内で過ごせる。