■成就山山頂に至る(23~48番札所)

御室八十八ヶ所二十三番札所展望台(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所の参道にはキノコが多い(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所四十一番札所のみ六角堂(撮影:野口宣存)
標高236m成就山山頂にある御室八十八ヶ所四十八番札所からの眺望(撮影:野口宣存)

 この区間は、坂道もだんだん急になってくるが、きついのは坂というより暑さ。木漏れ日すら憎らしい。ただ、標高がどんどん上がるので、景色の良い展望台がいくつか現れる。特に成就山山頂の四十八番札所の展望所の景色は爽快だ。

■八十八ヶ所最高の絶景ポイント(49~53番札所)

御室八十八ヶ所五十番札所を過ぎたところにある展望台(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所五十三番札所。鎖場を伝って上がる最大の難所(撮影:野口宣存)

 四十九番札所からは下り道だ。そして八十八ヶ所最高の絶景ポイントは、五十番札所を過ぎたところに現れる。目の前をさえぎるものがない開けた眺望には、誰もが足を止めるだろう。休憩用のベンチがあるのでここで休憩してもよい。

 ここから少し下ると、鎖場の岩の上にある五十三番札所にたどり着く。写真映えする堂宇である。

■九十九折り下り終点へ(54~88番札所)

御室八十八ヶ所の脇道に、かわいい橋。誰が何のために?(撮影:野口宣存)
倒壊した御室八十八ヶ所七十一番札所(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所八十五番札所の次にあるのはお堂のように見える「防災ポンプ室」(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所八十八番札所。終点(撮影:野口宣存)

 この区間は、しばらく九十九折りの急坂を下る。近年頻発する自然災害の影響を受け、倒壊した堂宇も見かけた。現在仁和寺は、2027年完成を目途に、「OMURO88プロジェクト 御室成就山88ヶ所整備事業計画」を進めている。

 九十九折りを過ぎると、池や小川があるエリア。斜面に堂宇が集まっており、小さな上りと下りを繰り返すのが、最後の体力を奪っていく。ただ本当に体力的に厳しい場合は、ショートカットの道を通ることができる。

 終点の八十八番札所は大きな境内を持つ。ここを出ると仁和寺の北西角、御影堂の裏に出る。ここから一番札所まで戻るには、約200m、歩いて3分程度だ。