ライダーの間で京都は人気のツーリングスポット。今回紹介するのは、京都ツーリングに訪れた際にはぜひ立ち寄ってもらいたい「御室八十八ヶ所霊場(おむろはちじゅうはっかしょれいじょう)」である。ここは八十八ヶ所のお遍路が、2時間でできてしまうというスポット。写真映えする絶景ポイントがたくさんあり、駐輪場・入場料が無料というのがうれしい。

■御室八十八ヶ所霊場

 江戸時代に京都から四国八十八ヶ所巡りをすることは、今より困難なことだった。

 そこで江戸時代の1827年、仁和寺の裏山である成就山(じょうじゅさん)に四国八十八ヶ所から持ち帰った砂を埋め、その上に寺院関係者が集うための場所・堂宇(どうう)を建てたのが、御室八十八ヶ所霊場の始まり。

■八十八ヶ所巡りのスタート地点(1番札所)

御室八十八ヶ所一番札所入口(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所一番札所境内。バイクをここに停めて出発する(撮影:野口宣存)
御室八十八ヶ所一番札所。ここよりお遍路開始だ(撮影:野口宣存)

 入口は急坂のカーブになっており、バイクの底を擦ったりバランスを崩したりして転倒しやすい。注意が必要だ。

 スタート地点の一番札所には飲料の自販機とトイレがある。参道にはトイレがないので、事前に用を足しておくことが大事だ。また暑いので、冷たい飲み物を多めに持参することをおすすめする。

■緩やかな上り道(2~22番札所)

御室八十八ヶ所は3kmの行程に88もの堂宇。平均34mごとに堂宇があることになる(撮影:野口宣存)
夏の御室八十八ヶ所は暑さとの戦い(撮影:野口宣存)

 参道に入ると、ヒヤッとした空気が気持ちいい。しかし動いているとだんだん体温も上がってくるので、やはり暑くなってくる。徐々に暑さにやられ、一つひとつの堂宇に手を合わせることが苦しい。まさに修行である。