梅雨明け以降の川旅において、鮎釣り師との不要なトラブルを避けられる川幅の広い大河「木曽川」の川旅を簡単にご紹介しよう。お世辞にも清流とはいえないが、その分ダイナミックな景観と迫力のある瀬を楽しむことができ、区間によっては釣りと川下りを絡ませてのんびり下ることもできる。

 単独行はおすすめしないが、仲間と一緒なら大いに楽しめる川である。

■中部を代表する大河・木曽川

 木曽川(きそがわ)は、長野県に端を発し、岐阜県・愛知県・三重県を経て、伊勢湾に注ぐ一級河川。総延長229kmは全国7位の長さだ。今回ご紹介するのは、岐阜県美濃加茂市から犬山市に至る約8kmのコース(木曽川緑地ライン公園〜桃太郎公園)。入渓点までは少々歩くが、電車を絡ませて下ることができ、川下り後も犬山城下町の散策などを組み合わせると、充実した川旅が可能である。

国宝・犬山城と木曽川の夕景