これから始まる本格的な夏山シーズン。この数年は新型コロナウィルスの影響もあり、密を避けることができるアウトドアスポーツであっても自粛ムードのなか、外出自体を控えなければいけないシーズンが続いた。今年の春からは感染者数も落ち着き、マスク着用緩和の動きもあり、久しぶりに登山を楽しみたい!という方も多いだろう。

 数多ある登山ギアのなかでも、靴選びはいちばん慎重に選ばないといけないのではないだろうか。きれいに整備された山道だけというわけでもなく、滑りやすいぬかるんだ道、岩場、ガレ場など、さまざな状況の山道をバックパックを背負って長時間歩くのだから自分にあった登山靴を選びたい。

■日本人の足に合わせた企画 → イタリア伝統の靴づくり

 1993年に誕生した登山靴ブランド「SIRIO」。海外ブランドと思っている方も多いかもしれないが、日本ブランドだ。正式に言えば“日伊合作”といったところか。

 一般的に欧米人と比較して甲高、幅広の日本人の足型。そのため、海外ブランドのシューズではサイズが合っていても全体的に圧迫感がある、小指が当たるといったことがある。足の長さと幅の比率も、平均して欧米人は10:3.5に対して、日本人は10:4になるという。わずか0.5の差と思うかもしれないが、このわずかな差が決定的に足に合わないということになり、靴ずれや痛みが出て、歩けなくなるなんてことは絶対に避けたいところ。

 「SIRIO」では日本人の10:4に合わせシューズの企画、開発が行われ、それをもとに靴作りの本場イタリアで設計、生産へとつながっている。日本人の足型に合わせた開発とイタリアの伝統と技術が融合したものが「SIRIO」の登山靴だ。

欧米人と比較して幅広、甲高の日本人の足型。「SIRIO」は日本人の足型に合わせて開発を行っている 

 「SIRIO」が支持される理由。それはやはり抜群のフィット感と歩きやすさだろう。それを可能にしているのがプリウス・フォルマ=「P.F.コンセプト」。足に合った“幅”、楽な姿勢で歩ける踵の“高さ”、歩きを支える“硬さ”。これら幅、高さ、硬さといった歩きやすさの決め手となる3つの要素をまとめたのが「SIRIO」の靴づくりに対する基本的な考え方だという。そのコンセプトはハイエンドモデルからトレッキングシューズまで一貫している