近年、軽トラ用のキャンピングカーのシェル(荷台部に設置する部屋のようなユニット)が注目されている。標準仕様で販売価格が100万円程度と、予算的に手の届く人が増えたことが人気を後押し。車中泊など汎用性が高く、多彩なレジャーの楽しみ方につながっている。

 一方、軽トラキャンピングカーを利用したYouTuberやキッチンカーも登場。用途のさらなる広がりが予想され、じわじわとブームの足音が聞こえ始めている。

■ソファーやベッド、自分好みにアレンジ!

標準仕様の室内。小窓や照明、コンセントなども完備する(写真提供:自遊空間)

 軽トラのキャンプシェルは、荷台に装着するユニット型で取り外しが可能。部屋の中にソファーやベッドを置くとゆったりとした休憩スペースになり、デスクを置いてオフィス仕様にもできる。さらに最近は、キッチンカーとして移動販売でも使用され、街中で見かける機会も多い。

 軽トラキャンピングカー専門店の「トラベルハウス」によると窓、網戸、通気口、照明、スイッチ、室内コンセント、外部電源などが標準装備されている。オプションとしてベッドにできるボードや追加小窓、箱型のいすなどがある。

■軽トラ新車と合わせても200万円台

低価格の軽トラキャンピングカーでアウトドアライフを満喫(写真提供:自遊空間)

 購入費用は仕様によってピンキリだが、確実に言えるのが普通車とくらべて格段に低価格であること。普通車のシェルタイプのキャンピングカーは安くても400万円以上で、予算的に厳しい人も多いだろう。一方、軽トラキャンピングカーの場合、シェルと新車の車両を合わせても200万円台で十分に収まる。

 もちろん、普通車と比べて室内空間が狭い点はデメリットだが、コスパの高さがそれを打ち消す。そして、コンパクトな車両にはメリットもあり、周辺道路が狭い都心部に住むキャンパーにとっては最適な車両と言ってもいい。維持費も安く、通常の軽自動車と同じ税金や高速道路料金などが適用され、ランニングコストの面でも経済的と言える。