シーバス釣りは、海のルアーフィッシングの代表格で人気が高い釣りだ。シーバスは堤防や港湾部といった手軽なポイントで大型サイズが狙える貴重なターゲットでもある。比較的に容易に大型が狙える魅力から、近年多くの釣り人がこのシーバス釣りを楽しんでいる。

ルアー選択で思い通りにヒットしたシーバス(写真:山下洋太)

 そんなシーバス釣りを攻略するには、ルアー選択が重要だ。そのため、基本となるルアーの種類を知り、それぞれの特徴を捉えておきたい。また、ルアーの種類により効果的な誘い方が異なるため、しっかりと抑えておこう。

■シーバス用のルアーは4種類! それぞれの特徴は?

●シーバス釣りで基本となる「ミノー」

シーバス攻略で必須となるミノー(写真:山下洋太)

 シーバス用ルアーのなかで最も基本になるのがミノーだ。ミノーは小魚をイミテートしたものでリップがついている。このリップが水流を受けることで、ブルブルとまさに小魚のように泳ぐ。

 ミノーには浮きやすいフローティングと、沈みやすいシンキングがある。フローティングは水面に近いレンジを、シンキングはより深いレンジを探れる。

 ミノーはタダ巻き、トゥイッチ、ジャーキングと呼ばれる操作に対応する。タダ巻きは一定の速度でリールを巻く最も簡単な操作方法。ブルブルとミノーが動く感覚をロッドやリールを通して感じ取れる速度で巻くと、効果的な誘いとなる。

 トゥイッチはリールを巻きながらロッドを小刻みに震わせる操作で、ミノーが不規則に動く。タダ巻きで反応がないときにはトゥイッチに切り替えてみよう。

 ジャーキングはロッドを大きく煽り、ミノーを左右にスライドさせる操作方法だ。日中の釣りでは特に効果的な誘いになるので、覚えておこう。

●抜群の遠投性能が魅力的な「シンキングペンシル」

広範囲を探れるシンキングペンシル(写真:山下洋太)

 空気抵抗が少なく、遠投性能が抜群に高いシンキングペンシル。遠投して広範囲を探りたい場面では、シンキングペンシルが最適だ。また、アピールが控えめであることが特徴で、低活性時のシーバスを釣りやすいといった特徴も併せ持つ。

 シンキングペンシルでは、タダ巻きとトゥイッチが効果的。タダ巻きでは、ハンドル1回転に1秒を目安にするとよい。一定の速度かつ一定のレンジで操作することがタダ巻きでは重要になる。

 一方、トゥイッチはミノーと同様で、リールを巻きながらロッドを小刻みに震わせる操作。シンキングペンシルではミノーより不規則に動き、シーバスのリアクションバイトを誘発しやすい。

●広範囲に強いアピールができる「バイブレーション」

アピール力が高いバイブレーション(写真:山下洋太)

 細かく振動して動き、シーバスにアピールするバイブレーション。強い波動を出して、広範囲にルアーの存在を知らせるのがバイブレーションの魅力だ。

 バイブレーションにはプラスチックでできたプラグタイプと、金属でできた鉄板タイプがある。プラグタイプは浮き上がりやすく、表層から中層までを効率よく探れる。一方、鉄板タイプは重量があって浮き上がりにくいため、底付近をじっくりと探りたいときに効果的だ。

 バイブレーションではタダ巻きが効果的。タダ巻きの速度としてはハンドル2回転に1秒を目安にするとよい。バイブレーションのタダ巻きではリールを巻く速度を一定にすることが重要。リトリーブ速度を変えないようにリールを巻き続けて反応を探ってみよう。

●ほかのルアーに反応がないときに試したい「ワーム」

低活性時のシーバスに効果的なワーム(写真:山下洋太)

 ワームはしなやかな素材でできていて、ソフトルアーとも呼ばれるアイテムだ。水流を受けるとナチュラルに動き、シーバスにアピールする。ワームの魅力はなんといっても釣果が出やすいことで、ほかのルアーに反応がない状況を打破できる。

 ワームの操作方法は、タダ巻きが最も効果的だ。ハンドル1回転1秒前後を目安の速度にしよう。ワームのタダ巻きではレンジを意識することが釣果を出すうえで重要となる。ワームが通っているレンジを把握し、コントロールできるとより多くの釣果を引き出せる。また、再現性が高い釣りをするうえでもレンジを意識することは重要だ。レンジを意識し、ワームを使いこなして多くの釣果を目指そう。