シンデレラフィットという言葉をキャンプ界隈でもよく聞く。もとはアパレル業界で使われていた言葉だが、キャンプシーンでは最近「収納」や「片付け」で使われる。

 シンデレラフィットの意味は、もともと別物であったもの同士を組み合わせてみたところ、セット品かのようにジャストフィットすること。

 キャンプは道具を運搬する機会が多く、なるべくコンパクトに持ち運びたいもの。オートキャンプではそこまで必要ないかもしれないが、車乗り入れ不可のサイトや、バイク、自転車、電車キャンパーは荷物のコンパクト化は必須だ。

 そこでポイントとなるのが、さまざまな道具を上手く収納する力。試行錯誤しながら収納しているときに偶然起こるシンデレラフィットはかなり気持ちいい。今回は筆者が経験したシンデレラフィットの成功例を紹介する。 

■EPI チタンマグ+エバニュー アルスト+ナルゲンボトル

まったく違うメーカーの商品が見事にシンデレラフィット(写真:堀田篤史)

 この組み合わせは筆者が一番成功した事例である。EPIのチタンマグ500mとエバニューのチタンアルコールストーブに、同じエバニューのチタン五徳と、食品から液体燃料まで入れることができ、漏れないボトルでキャンパーからの人気も高いナルゲンボトルの広口丸形ボトル60mlの組み合わせ。アルコールストーブと五徳以外は全て違うメーカー。それが見事にシンデレラフィットする。

エバニューアルコールストーブとナルゲンボトルが違和感なくフィットしている(写真:堀田篤史)

 五徳を外し、アルコールストーブにナルゲンボトルを入れる。アルコールストーブの内径とボトルの直径が見事に同じなのだ。測っていなかったため、フィットしたときは感動した。

全てのものがマグに収まった(写真:堀田篤史)

 最後にEPIのマグに先ほどのアルコールストーブとボトルを入れる。マグの内径とアルコールストーブの外径がこれまたジャストフィット。

 しかも、五徳もマグカップ内に収まった。これだけキレイにシンデレラフィットするとは、まさに芸術の域だ。