暖かくなり、これからゴールデンウィークに向けてテント設営の練習をする方もいるのではないだろうか?  初めてだとテント設営に苦労する方もいると思うが、実は陥りやすい注意点がある。

 ここでは初めての人に向けたテント設営時の注意点を紹介するので、スムーズにこなせるようにぜひ事前にチェックしていただきたい。

■風向きに注意

開口部から風を受けるとテントが飛ばされる可能性があるため風向きに注意(写真:yuta_021)

 入口に風が入らないようにテントを設営しよう。入口に風が入ると、テントが巻き上げられて飛ばされる可能性が高くなる。ほかにも砂埃が入ったり、焚火をするときに煙が入ってきたりとデメリットが多くなるため、設営前の段階で風向きを考えてテント入口の向きを決めておくことが大切。また、風が強くなると焚き火の火の粉が舞うことがあるので、焚き火を控える。あるいは焚き火をテントの風下側に移して、距離をとるといった判断がテントを守るうえで重要となる。

■地面に注意

なるべく平地で小石の少ない場所にテントを設営しよう(写真:yuta_021)

 テント設営時の地面は水はけ、小石に注意しよう。水はけの悪い場所に設営してしまうと、雨が降ったときに水たまりができてテントの中まで浸水してしまう恐れがある。窪地になっていたり、芝生が剥げているところは、水はけの悪い可能性があるため注意が必要だ。

 また、小石が多い場所にテントを設営するとテント内がゴツゴツして居心地が悪かったり、場合によってはテントに傷がつくこともあるため、小石の少ない場所か、設営前に整地してからテントを立てるようにしたい。

■ペグの打ち方

ペグの長さは30cmがおすすめ(写真:yuta_021)

 まず、ペグのサイズはソロテントなら20センチ以上のものを選ぼう。ツールームなど大型のテントは自重が重く、風の影響を受けやすいため30センチ以上がおすすめ。

 ペグはロープに対して90度になる角度で地中に打ち込む。ロープを引っ掛ける上部が地面に着くぐらいまでしっかり打ち込むようにしたい。地面に対して90度に真っ直ぐ打ち込んだり、ロープと同じ向きに打ち込んでしまうと、抜けやすくなり、テントが飛ばされてしまう可能性が高まる。ペグが抜けてテントに当たれば穴が空くこともあるし、人に当たれば怪我をする恐れもあるため、安全確保のためにもしっかり打ち込むことが必要だ。

■テントに付いているものは全て使う

フックやロープ、マジックテープなど固定する物は全て付けるようにしよう(写真:yuta_021)

 テントとポールを繋げるフックや、フライシートというテントの一番上にかけるシートの裏にはポールと交点を作るための接続テープが付いているため、必ず取り付けるようにしよう。また、テントに付いたロープは全ての箇所をペグに接続しよう。

 これらを行なっておくとテント本来の耐風性や防水性のスペックを最大限に引き出すことができるため、テント自体が壊れにくく頑丈になる。これらを怠ると生地の破れやポールの曲がり、折れに繋がるので必ず行うようにしよう。

■テント設営の注意点を覚えて快適なキャンプへ

 テントの設営で面倒だからとロープを張らなかったりすると、事故につながりキャンプどころではなくなってしまうこともある。ペグ打ちとロープ固定は自然界でテント生活をするうえでは必須なので、楽しいキャンプの時間を守るためにも手間を惜しまないことが重要だ。

 また、一度テントを設営すると、テントの向きを変えたり場所を移動することがかなり大変なので、設営前の段階において、ここで紹介した注意点を意識しながら、快適なキャンプを楽しんでいただきたい。