紅葉目的の登山者で混雑する週末を避け、平日の御岳山へと足を運んだ。

 森の中は黄色、オレンジ、赤と色とりどりに染まり、足元は一面フカフカの茶色の落ち葉とさまざまな色彩が楽しめる世界が広がる。とくに、ロックガーデン周辺の苔むした岩の緑と頭上を包む黄色の葉の対比が美しい。おそらく、この紅葉の楽しめる時期は来週頃まで。

 ここでは御岳山を歩いてみたい方に、実際に行ってきて感じた見どころと立ち寄りどころをピックアップしてみよう。御岳山は紅葉だけでなく、巨石や奇岩があったり、宿坊で食事をいただいたり、ルート次第では歩きごたえのある登山を楽しむこともできる。紅葉が終わってから、静けさを取り戻した冷たい空気の中の山歩きを楽しみたい。そんな方のご参考にもどうぞ。

季節ごはんのおにぎりは1つ 100円。これは買いでしょう

<朝から宿坊前で腹ごしらえ>

 まずは朝イチのケーブルカーに乗り、一気に標高を稼ごう(標高差は423.6m!)。ケーブルカー御岳山駅から神社へ向かう途中の宿坊前には、朝からおにぎりや揚げパンが無人販売されている。帰りには刺身こんにゃくを置いているところもあり、見ているだけでも手作り感があって楽しい。

御嶽神社付近の紅葉はちょうど見頃だった

<御嶽神社の紅葉と御朱印>

 御嶽神社付近の紅葉は、最盛期は少し過ぎている感はあるものの、階段では真っ赤なもみじが出迎えてくれたり、神社付近の木々もまだ色づいていた。犬連れで散歩がてら参拝にくる方も多く、ここまではとくに登山装備がなくても来られる。ケーブルカーもペットOKスペースが設けられていた。

御嶽神社と産安社の御朱印

 コロナの影響で、半紙に書いた御朱印を提供する神社仏閣が増えているが、御嶽神社では直接書いてもらえた。同じ場所で産安社の御朱印ももらえる。御朱印料は各500円。

天狗岩に上る人々
天狗岩を遠くから見ると、こんなふうに天狗の顔のような形に見える

<天狗岩>

 天狗岩は近くから見ると気がつかないが、遠くから見ると「天狗が上を向いたような形」をしているので天狗岩と名付けられているそう。

 鎖を伝って歩かないと登れないので、あきらめる登山者も多いようだが、上には天狗の銅像があったり、木の根が岩一面を覆い尽くす珍しい景観があったり、遠くの紅葉の眺望を楽しめたりもするので、できれば登ってみることをおすすめしたい。