“収穫の秋”は、お米をはじめ、たくさんの食べ物が旬を迎える。人が口にするものだけではなく、じつは焚き火も秋には自然の恩恵を受ける。それは、“天然の着火剤”が拾える季節だからだ。

 着火剤といえば、市販されているジェルタイプや固形タイプが一般的だろう。簡単かつ確実に火種になってくれるので、ついつい私も火を焚くときは頼ってしまう。また、新聞紙や牛乳パックを着火剤代わりに使うキャンパーも多い。

 しかし、着火剤を揃えるにはもちろんお金がかかる。、牛乳パックを洗って乾かすのは手間がかかるし、新聞紙は風があると飛びやすく危険だ。ただでさえ、薪を買い(ときには拾い)、燃やすという贅沢なアクティビティなので、ケチれるところはケチりたい。

 そこで、足元に注目していただきたい。自然界には着火剤代わりになるさまざまなものが落ちているので、拾えるときに集めておくといい。

 「拾える天然の着火剤」、その代表格3つをご紹介していく。

■一番のおすすめは杉の葉

トゲトゲした形状の葉が特徴的

 天然素材の着火剤として、一番のおすすめは「杉の葉」。油分を多く含み燃えやすく、手に入れやすい。杉は花粉症の私にとっては最悪な樹種だが、火種としては最高なので、お世話になっている。

 杉の木は日本全国に生えている。国土の森林面積は2,505万haあり、そのうち杉林は444万haと群を抜いている(焚き火マイスター調べ)。そのため自然豊かな場所に限らず、公園やキャンプ場など身近な場所でも入手できる。また、いわゆる葉っぱの形ではなく、背骨のような形なので判別しやすい。

 葉っぱにも鮮度があり、乾いて落ちたての赤茶色ほどよく燃える。黒っぽくなったものは油分が抜けてしまっている証拠だ。

炎は勢いよく上がるが一瞬で燃え切ってしまう

 今回、実際に燃やしてみた杉の葉は拾ってから約1年たったものだが、よく燃えた。着火時には、この3つかみ分くらいは用意しておくとこと。置いた状態でもそのまま着火できるが、手に持ち、葉っぱの先端から燃やすとより炎が絡みやすくなり、着火の確実性が高まる。

 また先端が鋭利なので、素手で触ってしまうと手に刺さることがあるので注意しよう。