大分県別府市は、温泉の源泉数と湧出量がともに日本一であることで有名な、誰もが知る温泉の名地だ。長年愛される老舗旅館から一見さんでも気軽に入れるスーパー銭湯まで、多種多様な温泉施設を誇る別府。そんな別府温泉の中に、無料やお賽銭で入湯できる温泉が存在することは、意外に知られていない事実だ。

 今回は別府で生まれ育った筆者が3つの温泉をピックアップし、それぞれの特徴を紹介する。

■温泉街にひっそり佇む市営温泉・熱の湯温泉

石畳が印象的な温泉街・鉄輪温泉に位置する市営温泉

●鉄輪温泉エリアにあり、入浴しやすい温度と抜群の泉質が魅力

 「熱の湯温泉」は、別府市内の鉄輪(かんなわ)エリアに位置する市営温泉だ。鉄輪は、別府八湯と呼ばれる8ヵ所の温泉地帯のなかでも、古くから湯治場として親しまれており、石畳の街路が古風な印象を与える人気スポット。そんな鉄輪温泉で、熱の湯温泉は共同浴場として古くから地元民に愛されている。

 もちろん、地元民以外でも入浴できる。泉質は無料とは思えないほど良く、温度も観光客の利用を想定して熱すぎないように調整されている。お風呂上がりには、火山性特有の酸っぱい匂いを感じるだろう。

●駐車場完備、温泉の近くにはくつろげるカフェも

温泉のすぐ隣にある古民家カフェ「ここちカフェ むすびの」

 熱の湯温泉は無料で入れる共同浴場でありながら、車利用者のために駐車場まで完備しているのだから驚きである。また、温泉のすぐ隣には古民家を活用したカフェもあり、湯上がりの休憩所として最適だ。ちなみに筆者のおすすめメニューはアイスコーヒー。皆さんも熱の湯温泉を利用する際は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがだろうか。

■「熱の湯温泉」の基本情報
・住所:大分県別府市鉄輪井田1
・料金:無料
・その他:駐車場完備

https://www.city.beppu.oita.jp/sisetu/shieionsen/detail12.html