◼️️京都一周トレイル・東山コース
4つ目は、特定の山ではなく、京都一周トレイルの東山コースです。
京都の山々と街をつなぐこのコースは、自然だけでなく、歴史や文化にも触れながら歩けるのが大きな魅力です。私が歩いたのは伏見から出町柳(でまちやなぎ)までのロングコース。そのなかでも、紅葉の時期にぜひ歩いてほしいのが大文字山です。
五山の送り火で知られる「大」の字の山には登山道があり、山からは京都市街を一望できます。私が訪れた日は天気にも恵まれ、色づいた木々の向こうに京都の街並みが広がる景色に、とても感動しました。
さらに大文字山から下っていくと、なんと銀閣寺へ降りていきます。山の紅葉を楽しんだ後、京都を代表する文化財まで訪れることができるのです。
コース全体を歩けば、ところどころに紅葉スポットが現れ、山の自然と京都の街、歴史や文化がひとつにつながっていきます。私自身、昨年歩いてすっかり気に入り、今年もまた歩きたいと思っているコースです。
◼️️三嶺〜剣山縦走路
最後に紹介したいのは、四国・三嶺(みうね・さんれい)から剣山へと続く縦走路です。
私が歩いたのは10月中旬。全区間を歩くなら(コースタイム約13時間)1泊する必要がありますが、その道のりの長さを忘れてしまうほど、ずっと紅葉を楽しめるのが魅力です。
まず三嶺そのものが美しく、山頂から下って縦走路を歩いていると、振り返った先に見える三嶺の姿にも目を奪われます。四国の山は、どこか「もこっと」した独特の山容をしていて、紅葉に彩られるとさらに印象的になります。長い稜線を歩きながら、振り返るたびに違った表情の山々を楽しめるのも、この縦走路ならでは。
そして、最後に待っているのが次郎笈(じろうぎゅう)。紅葉に包まれたその姿は、東北の山で見る紅葉の絨毯とはまた違った美しさがあります。縦走する時間がなくても、三嶺周辺だけを歩いたり、剣山から次郎笈方面へ少し足を延ばして振り返ったりするだけで、十分に素晴らしい紅葉を楽しめます。長く歩くからこそ出会える景色ですが、短い山歩きでもその魅力を味わえる場所です。
紅葉の季節は、場所や標高によって少しずつ違います。
10月中旬を過ぎても、まだまだ美しい秋が残っている山もあります。人の多い名所を離れて少しだけ足を延ばせば、思いがけない景色に出会えるかもしれません。今年の秋は、いつもより少し遅い紅葉を探しに、山へ出かけてみてはいかがでしょうか。