■焼額山/しなの木コース【長野県山ノ内町】 見頃:6月上旬~6月中旬
最後に紹介するのは、焼額山(やけびたいやま・標高1,960.3m)の散策路「しなの木コース」に咲くサンカヨウ。「しなの木コース」は、樹齢約800年とされる「一の瀬のシナノキ」をめぐるコースだ。
焼額山登山口駐車場からスキー場内を通るコースを進み、途中から森の中へと入る。まず足元を彩るのは真っ白な1cmほどの小さなユリのようにかわいらしい「ツバメオモト」。焼額山ではサンカヨウと並んで人気の花だ。
さらに進んでいくと、高さ23m、幹回り8mという圧倒的な存在感の「一の瀬のシナノキ」が見えてくる。サンカヨウはこの大樹に寄り添うように咲いており、大樹の力強さと短期間で散る花の儚さが混じりあう、幻想的な光景が広がる。
花の開花時期については、SNSなどで焼額山の登山レポートと合わせて花の情報が出回り始めるので興味のある方はチェックしておこう。
【コースタイム】
駐車場から「一の瀬のシナノキ」まで片道約1km。往復1時間程度
【交通アクセス】
車:上信越自動車道・信州中野ICから焼額山登山口駐車場まで約45分
公共交通機関:JR信越本線または北陸新幹線・長野駅から急行志賀高原線プリンスホテル西館バス停まで約1時間半
■雨の日こそ出会える光景がある
今回は、梅雨時だからこそ楽しめるサンカヨウの観察スポットを紹介した。いずれも往復1時間程度の歩きでアクセスできる場所だ。また、5月上旬から6月中旬まで開花時期が少しずつ異なる場所を紹介しているので、天気やスケジュールに合わせて足を運んでみてほしい。一晩、霧雨や少雨が続いた後や、昼夜の寒暖差が大きく霧が発生しやすい日などがねらい目だ。
なお、いずれのコースも遊歩道や登山道として整備されているが、雨の日は足元が滑りやすくなっていたり、ぬかるんでいる場合がある。滑りにくい靴やトレッキングシューズ、また上下セパレートのレインウェアは必須装備だ。
開花後のサンカヨウは夏になると特徴的な青い実を付ける。一度その姿を見て覚えておけば、他の山々でも自分だけの「サンカヨウスポット」が見つかるかもしれない。
今年の梅雨は、雨を味方につけて神秘的なスケルトンフラワーに会いに行ってみてはいかがだろうか。