■安全に岩場を登るために

乾徳山山頂直下にある鳳岩は、高さが約20mあり、ほぼ垂直の岩の壁。筆者は「三点支持」と「観察してから登ること」を意識してこの岩場を登った。
「三点支持」とは、手足4本のうち常に3点を岩場に接した状態で移動する登山の基本動作。鎖場では鎖を頼りすぎるのではなく、自分の足場・手の位置を確認し、重心の位置を一定にして登ることを意識した。また、岩場を観察してから登った。岩場の前では立ち止まり焦らず、よく観察し、どこに手足を置くべきか、どのルートが滑りにくいかを考えながら登った。
また、落石に備えて、ヘルメットを着用した。落石は前を登っている登山者が誤って落とすことが多いため、前の登山者が登り切ってから、進むように注意した。もし、怖さを感じたり自信がないようなら巻き道が横にあるので、それを使って山頂に進むこともでき、筆者も下りはこの巻き道を通って下山した。
■日帰りで楽しむ岩場! 山梨県の乾徳山

岩場を登りきり、山頂に到達したら景色を楽しむことができる。南アルプス、八ヶ岳、奥秩父の山々、富士山などを望むことができる。
筆者が訪れたときはややかすんでしまい、周辺の景色は見えにくかったので、天気のよい日に再度訪れてみようと思う。
都内から日帰りで行けるアクセスのよさに加え、変化に富んだルート、達成感のある岩場、そして山頂からの絶景。筆者の場合は三点支持、観察して登ることを意識しながら、岩場を登り切ることができた。岩場を登った後の達成感は、普段の登山で得られるより、充実したものになったように感じた。
【 登山ルート】所要時間
大平高原登山口(0:00)→小屋沢ノ頭(0:50)→山頂(1:40)→小屋沢ノ頭(2:30)→大平高原登山口(3:20)
歩行距離:約4.6km
累積標高差:登り 670m、下り 665m
合計所要時間:3時間20分