スキースノーボードで友達や家族と一緒に滑っているとき、「私の右側の雪いいよ!」「この先、急になるから気をつけて」など、すぐに共有したい情報がたくさんありますよね。でも、その都度止まって大声で伝えたり、携帯電話を取り出したりするのは、寒いし面倒……。そんな「もっと手軽にコミュニケーションを取りたい」という願いを叶えてくれる最新ギアが、Bluetoothインカム「Cardo(カルド)」です。

 実際にどれほど便利なのか、大雪に恵まれた湯沢中里スノーリゾートで、プロスキーヤーの楠 怜己さんと一緒に体験してきました。リアルタイムの会話が、スキー・スノーボードの楽しみ方をどう変えてくれるのか、レッスンやグループ滑走での活用法とともにご紹介します。

■滑りながら会話できる! インカムがもたらす新しいスキー・スノーボード体験

滑走中もコミュニケーションをとれたらもっと楽しい

 スキー・スノーボードでのグループ滑走。「右のコースに行こう!」「ここ、ぼこぼこしてるから気をつけて!」など、伝えたいことがあっても、その都度止まって集まらないと会話できない……。これまでそんなもどかしさを感じることが多かったのではないでしょうか。

 特にパウダースノーが豊富な湯沢中里スノーリゾートのようなゲレンデでは、新雪エリアやツリーランで絶好のラインを見つけたとき、すぐに仲間に伝えたいものです。でも、大声を出したり手振りで合図したりするのは、正直なところ疲れてしまいます。

大雪でも大丈夫! ヘルメット装着で使えるBluetoothインカム「Cardo」

 そんな課題をCardoが解決してくれます。滑走中でも自然な会話感覚で情報を共有でき、安全面でも大きな安心感があります。ファミリーでの滑走から、撮影シーンまで、様々な場面で活躍してくれる心強いギアなのです。

■実践レビュー:大雪の中で確かめた通信性能

コンディションのいい所をストレスなく教えてもらえる

 大雪に恵まれた「湯沢中里スノーリゾート」。この日は膝から太もも丈の深雪で、気温は氷点下6℃。パウダースノーを求めるライダーにとって最高のコンディションでした。マイナス20℃まで動作保証があり、バッテリーは最大10時間持続するというCardoは、この日も終始安定して機能し続けました。

 プロスキーヤーと私、そしてカメラマンの3人での撮影で、Cardoの真価を実感しました。「普段の撮影では無線を使うことが多いんですが、他の無線と混線したり、声が聞き取りづらくなったりすることがあって。でも今回は声がクリアに届くので、スムーズに撮影できましたね」と楠さん。

 最も驚いたのは、Wi-Fiも携帯電話の電波も必要とせず、Bluetooth 5.2で直接つながる通信の安定性です。2人で使用する場合でも最大1kmまで通信が可能で、さらにユーザーが増えると通信可能な範囲が広がり、グループ全体では最大5kmまでつながるそう。JBLサウンドの採用により、風の強い日でも「松井さんの右側のラインがいいかな」「カメラを追い越して下まで滑って」といった細かな指示が、何度も聞き返すことなく伝わりました。

大雪の湯沢中里スノーリゾートでオーバーヘッドのパウダーを堪能

 実際、パウダーエリアでの撮影中、私たちは離れた場所にいてもストレスなく会話を続けることができました。カメラマンがベストポジションを確保し、プロスキーヤーが最適なラインを見つけ、その情報をリアルタイムで共有。木々が立ち並ぶエリアでも安定した通信が保たれ、今までにない効率的な撮影が実現したのです。

最大1kmつながる。音質もクリアだ

 大雪の中でスマートフォンを取り出して連絡を取り合う必要がないのも、このギアの大きな魅力。寒い中での煩わしい操作から解放されます。グループで来た場合も、リフトに別々に乗っていても「次はどのコースにする?」「そろそろお昼にしない?」といった相談が自然とできるので、集合場所を決めて待ち合わせる手間も省けます。滑走の途中でも気軽に予定を調整でき、大人数での行動を格段にスムーズにしてくれるでしょう。