2025年を迎え、新年の登山は絶景や登り応えのある山で、と考える人も多いだろう。せっかくなら下山後に温泉に浸かり、気持ちよくリフレッシュもしたいものだ。
今回は、そんな新春にふさわしい富士山の眺めが楽しめる「明神ヶ岳(みょうじんがたけ・標高1,169m)」を、実際に筆者が冬季に登った様子とともに紹介する。
■運動不足になりやすい年末年始明けは、積雪の心配が少ない山を選ぼう!
筆者が提案する登り初めの山選びのポイントは、「積雪の心配が少ない」「片道2時間程度」「絶景」の3点。運動量が少なくなりがちな時期は登頂に擁する時間も短く、雪での転倒やケガも心配ない山を選びたい。また、下山後は温泉で心身ともに癒されたい。
■登山ルートが豊富で、強羅駅から片道約2時間で登頂できる明神ヶ岳

明神ヶ岳は、箱根の山々の中でも金時山と並ぶ人気の山。広い山頂と大涌谷、富士山の見渡せる360度の絶景、日帰り登山がしやすい点が人気の理由となっている。また明神ヶ岳は登山ルートが多く、今回紹介するルート以外にも5つのコースがある。

箱根登山鉄道・強羅駅からスタートすると、徒歩約15分で宮城野橋バス停へ到着する。宮城野バス停から明神ヶ岳登山口までは約15分、アスファルトの一般道を歩こう。明神ヶ岳登山口からは、尾根鞍部まで約1時間の直登だ。尾根に出ると山頂までは約45分程度だが、登りごたえのある急登も待つ。無理をせずゆっくりと挑みたい。
途中、道の両脇の草木が高く伸び、頭上を覆い隠しているトンネルのような場所を抜ける。積雪はないが霜柱が立っており、白く煌めいている地面が冬を感じさせる。気温が上がると解けてぬかるみ、氷点下では凍結して滑りやすい箇所も出てくる。チェーンスパイクや軽アイゼン、ゲイターなどの備えがあると安心だ。