■たくさん歩く人も低コストで加入できる

契約者の歩く距離に合わせて、保険料金が変動する仕組み

 一方で、保険料の最大値が決まっているので、登山頻度が高い場合でも安心して使えるのも高ポイント。同社の「外あそびレジャー保険(5,840円/年。最大補償300万円。登山だけでなく、アウトドアやスポーツ、旅行、レジャー、日常生活も対象)」を意識した料金設定となっており、登山に特化している分、より低コストで保険に加入できる。

 つまり、幅広い登山者にとって、新たな選択肢となり得る保険商品と言えるだろう。

■将来的には、リスク度合いに応じて料金が変動する商品も視野に

YAMAPアプリで「活動中」の間、移動距離が計測され、補償対象となる仕組み

 発売から1か月ほど経ち、反響のほどを伺ってみたところ、「登山のメインシーズンではない時期のリリースであったにもかかわらず、多くの方にご加入いただいております」とのこと。YAMAPアプリの「活動中」が補償対象となるため、加入者の多くはアプリユーザーのようだ。

 ちなみに、ヤマップネイチャランス損害保険は、将来的に遭難事故やYAMAPのデータを活用して、さらに保険を進化させようと考えており、なんと天候や季節、ルートの難易度などのリスク度合いに応じて料金が変動する保険商品の開発も目指している。

 山岳保険の進化は、我々ユーザーにとってはありがたい限り。保険加入者が安全な行動をとるほど、保険料が安くなり、保険の加入者が増えるほど、安全登山のためのデータが蓄積されて遭難事故が減る。そんな理想的な未来は、すぐそこまできている。