■雪の心配なし! 初詣&絶景の欲張りハイキング!
●駅スタートの登山口から高山不動尊へ
西吾野駅に降り立つと、駅前から下り坂のスタートとなる。民家が建ち並ぶ舗装された坂道を下っていくと、まもなく高山不動尊へと続く「萩の平コース」の入口が現れる。
高山不動尊は、埼玉県飯能市に位置する真言宗智山派(ちさんは)の寺院で、正式名称は高貴山常楽院(こうきさんじょうらくいん)という。関東三大不動の一つとされており、成田不動、高幡不動と並び称される。
正確な創建時期は不明だが、一説には白雉(はくち)5年(654年)と伝えられているほどの歴史ある建造物だ。
本堂は、登山口から約1時間ほど進んだ標高約600mの山中に位置しており、重要文化財に指定されている木造の軍荼利明王像(ぐんだりみょうおうぞう)が収蔵されている。境内でひときわ存在感を放つ大銀杏の木は、推定樹齢800年とも言われ、「子育て銀杏」とも呼ばれる県指定の天然記念物だ。
本堂でお参りを済ませたら、1kmほど先の関八州見晴台へ向かおう。山頂には、高山不動尊の奥の院が祀られている。
●高山不動尊から40分! 関東八州を見渡す山頂からの絶景
高山不動尊から、約40分。山頂まで残りおよそ170mの標高差を登ると、関東平野を一望できる山頂に到着だ。特に東側が開けており、遠くには浅間山が、近くには尾根沿いに同じような高さの山々が連なる見事な景観が広がる。
関八州見晴台の標高は771mだが、低山とは思えぬ絶景に驚くことだろう。冬季でも降雪が少なく、この時期の登山にはうってつけだ。
変化に富んだ山岳風景と歴史的建造物である高山不動尊の存在も、この山の魅力を語るうえで切り離せない存在だ。さまざまな楽しみが待つ関八州見晴台へ、初詣へ足を運んでみてはいかがだろうか。