■とことん「究極のシン・サウナ村」に向き合ってみようじゃないか
「自分にはまだ地域の人との信頼関係、そして奇跡の水風呂、川サウナ研究で培ってきた知恵と知識と経験、サウナと地域を愛する仲間がいる。どうせ一度は死んだ身。利益追求よりも理想追求を徹底し、とことん『究極の究極のシン・サウナ村』に向き合ってみよう! 街サウナや他の誰もがなし得ない、この場所でしか作れないサウナ村を作ろう! 人がととのえば、地域も自然もととのっていくような循環型の仕組みで、“豊かに生きるとは何ぞや?”も世と自分に問いかけていこう!」
こうして、2024年9月、神崎川サウナ奥之院『水と草木のサウナ村 ーTHE WATERSー』プロジェクトが発足し、クラウドファンディング挑戦と、並行して村づくりに向けた開拓もスタートしたのである。
■“不自然な自然”は、人が守っていく義務がある
人によっては、「水を守りたいなら、何もせず、人も暮らさずに自然のままにするのがいいんじゃないの?」と思うかもしれない。しかし、一度植林などで人の手が入ってしまった自然は管理・保全していかない限り酷くなるばかり。従来その役割を担ってきた集落がなくなれば、水の守り手もいなくなるのだ。
源流の水が減り、水質が悪化すると、生態系だけでなく、流域文化や街の暮らしにも影響を与える。マクロな視点で言えば、温暖化や都市一極集中になっていく世界において、源流の水と自然共生エリアは絶対に守るべき場所の一つだ。何もしなければ、ただ悪化していくという現実の中で、その新たな担い手と共感者を増やしていくのが、このプロジェクトの大きな目的である。
本連載では、村づくりの過程を通して、街のサウナ、中山間地域、現代社会が抱える課題や、究極のサウナってなんだろう? 豊かに生きるってなんだろう? を世に問いかけていき、共に考えていけたらと思っている。
初回なんでちょっと真面目に書いてしまったが、要するに「やたらサウナと川が好きな変態が、リアルなマインクラフトで最高のサウナ村作るってよ」くらいの感じで、そのドタバタ感を楽しんで眺めていってもらえたら幸いである。
ちなみに、サウナ村のプレオープンは2025年の4月、本オープンは2025年11月を予定している。