■テントサイト付近から望む「穂高連峰・槍ヶ岳」の眺望に感動!

蝶ヶ岳山頂から見える穂高連峰は迫力満点

 蝶ヶ岳ヒュッテは、標高2,677mの蝶ヶ岳山頂直下に建つ山小屋で、例年4月下旬~11月上旬まで営業している。蝶ヶ岳ヒュッテから山頂まで徒歩で5分もかからないところにあり、小屋の周辺はどこからでも絶景が望める状態だ。

山小屋のベンチでは眺望を楽しみながらランチタイムを過ごす

 テントサイトからは安曇野の街を見渡すことができ、テントから顔を出すと絶景が広がっている贅沢なテントサイトだ。眺望のいい場所からテントで埋められていくので、テント内から眺望を楽しみたい人は早めの到着がベター。テントの設営は受付を済ませてからとなる。

テントサイトからは麓側の眺望がいい

■テント泊だからこそ見られるテント場付近からの特別な景色

日が傾き、太陽が隠れると穂高連峰のシルエットが浮かび上がる

 受付を済ませ、テントを設営したらそこからはのんびりタイムだ。森林限界を超えたところにあるので、辺りには多くの高山植物が自生している。小屋の付近を散策したり、お気に入りの場所を見つけて眺望を楽しむことができる。

 筆者が訪れた時は14時前に到着し、日が暮れるまでの間、のんびりと眺望を楽しんだ。夕暮れの時間帯には赤く染まった空に穂高連峰や槍ヶ岳のシルエットが浮かび、昼間とは違った景色を楽しめる。

日が昇った瞬間、穂高連峰・槍ヶ岳が赤く染まる「モルゲンロート」

 テントサイトから見た満天の星空もすごかったが、最も感動したのは日の出の瞬間のモルゲンロートだ。太陽が昇り、朝日が当たって赤く染まった瞬間の山々の光景は日帰りでは決して見ることのできない絶景だ。

■蝶槍までハイキングを楽しんでからの下山

蝶ヶ岳ヒュッテから蝶槍までは起伏の穏やかな稜線が続く

 2日目は下山するだけだが、下山は約3時間30分。時間に余裕があるので、ぜひ行ってもらいたいおすすめの場所がある。

 蝶ヶ岳ヒュッテから約1時間、蝶槍(ちょうやり)までのハイキングは最高に気持ちがいい。起伏の穏やかな稜線歩きで、槍ヶ岳や常念岳を望みながら歩け、北アルプスの壮大な山々を満喫できる。2時間あれば帰ってくることができるので、下山前の散策をおすすめしたい。

 蝶ヶ岳ヒュッテの標高は2,500mを超える。テントサイトも稜線上にあるため、防寒に加え防風対策もしっかりとして出かけてほしい。 

 筆者が訪れた時は出会えなかったが、雷鳥の生息エリアなので運がよければ出会うこともできるだろう。ぜひ雷鳥を探しながら絶景を思う存分満喫してもらいたい。

 

〈登山ルート〉
DAY1
三股駐車場⇒(15分)⇒三股登山口⇒(40分)⇒ゴジラみたいな木⇒(1時間10分)⇒まめうち平⇒(2時間30分)⇒蝶ヶ岳

DAY2
蝶ヶ岳ヒュッテ⇒(1時間)⇒蝶槍⇒(1時間)⇒蝶ヶ岳ヒュッテ⇒(1時間50分)⇒まめうち平⇒(50分)⇒ゴジラみたいな木⇒(30分)⇒三股登山口⇒(15分)⇒三股駐車場

●【MAP】三股駐車場