■湿原の木道を歩く
散策路はしっかりと整備された木道が続きます。木道があることで歩きやすいだけでなく、木道以外を踏みならされることがないため、森の保護に繋がっています。この辺りの湿原にはアシを中心とした植物が自生し、木道のそばには小川があり、流れる水は透き通って苔がそよいでいました。
散策している間は、常にウグイスやその他の鳥たちの鳴き声が美しく響き続けていました。湿地帯にはジャヤナギが林立していますが、歩いていくと、徐々に周辺の植生が変化していくことに気づきます。
■徐々に変化する植生
干潟近くの湿原では植生の高さは低く、景色を見渡せていましたが、だんだんと周りの木の背が高くなりハイキングに近い感覚になっていきます。
花をつけたドクダミの群生があったり、キノコが生えていたり、蝶々が飛んでいたり。様々な生き物を発見できるため、ゆったりと散策するのがオススメです。
引橋に近づくにつれ、さらに森が深くなり力強い姿を見せてくれました。生命力に溢れた背の高いブナ科のマテバシイに囲まれ、小網代の森の入口へたどり着きました。写真には収められなかったのですが、紫色の小さな可愛い蝶々も何度か目にしました。
木道を歩き終えたら、あとは引橋のバス停へ向けて最後の坂道です。バス停の近くには小網代の森駐車場もありました。
以上が散策レポートになります。筆者は小網代の森を何度か散策していますが、道が歩きやすく標高差も50m程度なので気軽に出向いています。生き物の観察をじっくり行い森を堪能するのがおすすめですが、サクっと行きたい時でも1時間程度で歩けますので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
●【MAP】小網代の森