井戸から引いた地下水をかけ流している水風呂は皮膚がキリッと引き締まる感覚。水風呂の深いゾーンは130cmあるので、頭の先まで潜れちゃいます。水風呂の温度は通年約9度とのことですが、しっかりサウナで暖まっているため、心地よく入れました。

水風呂の深いところは130cm 筆者の身長は154cm

 水風呂から上がると、もうととのい始めていて、半分ふらふらしながらインフィニティチェアへ。水風呂から聞こえるジョジョジョという音と、新鮮な空気、周辺の木々を照らす太陽の光に癒される森林浴。こういう心地よさは都会では味わえません。ウトウトして寝てしまいそうになります。

インフィニティチェアになだれ込むと全員この表情
新鮮な空気を深呼吸

 定期的にスタッフの方が薪を入れに来てくれるのですが、アロマ水をロウリュしてくれたり、クマさんの形をした雪をサウナストーンに乗せてくれるなど、ホスピタリティの高さを感じました。なお、サウナ室の温度の好みをスタッフに伝えると調整してくれます。

 それぞれのペースでサウナを楽しみ、心身ともにリフレッシュした3時間は意外とあっという間でした。体が冷えがちな女性のみ、ゲストハウスの温かいお風呂に入ってから着替えができるところも有難いです。

■サウナの前後も楽しい

「LAMP野尻湖」の中にあるショップ。センスのいいものばかり

 「LAMP野尻湖」には、オリジナルグッズが充実したショップやレストランがあるので、入浴前後の時間も楽しめます。筆者はレストランで「塩梅スカッシュ(500円)」を注文。レモン味でさっぱりしつつもサウナで失われた塩分も補給できる一石二鳥のととのいドリンクでした。

スタッフの方イチオシの塩梅スカッシュ

■こだわりが詰まった「ヴィーシ」のヒミツ

 5号棟サウナを堪能した後、こちらのサウナを作ったスタッフのサラマンダー小野さんにお話を伺いました。

「The Sauna」で働くサラマンダー小野さん

 「ヴィーシ」のこだわりと聞くと、とにかく一番大切にしたことは、ロウリュした時の蒸気のぬくもりをしっかり感じてもらうこと(=蒸気の気持ちよさ)だそう。はい、それをまさに感じました。サウナストーブは、フィンランドで実際にサウナに入って気に入ったというNarvi(ナルヴィ)社のもの。このこだわりのストーブにロウリュした時の蒸気をどう対流させ留まらせるかは、フィンランドで現地の火入れ師の方に詳しく教わった方法です。

天井には蒸気の対流を促す板が

 サウナ室で普段見ない板が天井に付いています。舞い上がった蒸気はここに当たりはね返るようです。

 息のしやすさについて前述しましたが、酸素を取り込む工夫がされているとのこと。その工夫とは、サウナストーンの背後には外と繋がるダクトを、またベンチ下には通気口を設けています。そこから新鮮な酸素がサウナ室内に取り入れられているのです。

サウナストーブの後ろには外気を取り込むダクトが

 他にも煙突や壁なんかにもひと工夫があるそうですよ。気になる方はぜひ直接聞いてみてくださいね。

■最後に支配人からのメッセージ

 「The Sauna」の支配人である野田クラクションべべ―さんから、BRAVO MOUNTAINの読者へメッセージをいただきました。

とっても素敵な笑顔をくれた野田クラクションべべ―さん

 「サウナはなくても生きていけるものだけど、サウナでリフレッシュしてもらうことで皆さんの人生をより豊かにする場所を提供したいと思っています。アウトドアやサウナに興味がある方は特に、良かったらぜひ足を運んでみてほしいです」とのこと。なお、野田さんご自身は、ここ信濃町で暮らしているお陰でストレスがなく、既にととのっているのでサウナでととのえる必要がなくなったそう。ここで働くスタッフ自らが楽しんでないと、人に楽しさを与えられないとお話されていました。かっこいい! 

●「The Sauna」概要

サウナ料金:
 1・2号棟 平日/1人 3,500円(税込)、休日/1人 4,500円(税込) ※2時間制
 3・4号棟 平日/33,000円(税込)、休日/36,000円(税込) ※3時間制、1棟貸切予約
 5号棟 平日/35,000円(税込)、休日/38,000円(税込) ※3時間制、1棟貸切予約
住所:長野県上水内郡信濃町野尻379-2
電話:026-258-2978

「The Sauna」ホームページ