■パウダーをフルに楽しめる滑走環境を整える

 斑尾山の山麓、長野県飯山市と新潟県妙高市にまたがって広がる斑尾高原は、インバウンドも急増している自然豊かな高原リゾートである。

 多彩な32コースに加え、隣接する「タングラムスキーサーカス」との共通リフト券を利用すれば、計51コースが楽しめる巨大スケールとなる。とても日帰りでは滑り尽くせない。

 積雪量が多く、フカフカで軽い天然雪は、「マダパウ」と呼ばれる。いってみれば一種の“ブランド雪”である。そのようにブランディングされるのは、ひたすら軽く、独特の滑走感、浮遊感をもたらしてくれるからだ。

 スキー場側は、「マダパウ」を自慢できるコンテンツだと考え、それを楽しむための非圧雪コースを充実させている。なかでもツリーランコースの数は日本屈指といっていい。

 朝イチのパウダーを狙うなら、宿泊して滑りたい。ゲレンデにもっとも近いのは直営ホテル「斑尾高原ホテル」だ。起床したら目の前にパウダー斜面が広がる環境である。館内には温泉施設もある。ほかに近隣には各種宿泊施設が点在し、個性的なペンションが多いのも斑尾ステイの魅力だ。

 レンタルコーナーに併設のテストセンターでは、最新モデルのブラストラックのファットスキーを多数用意する。パウダーランに初トライする人にオススメだ。

斑尾高原のここがオススメ!
・豊富な天然パウダースノー
・ツリーランコースが多くて充実度が高い
・隣接スキー場と巨大なエリアを形成する

●SNOW DATA

■パウダー滑走が最高に楽しい! おすすめ「3コース」

●A:【パウダーウェーブ2】リピート必至の大興奮ツリーランコース

・滑走距離:1500m
・斜度:最大36度/平均25度
・斜面の向き:北

「マダパウ」の知名度はシーズンを追うごとにアップ中。それは海外にもどんどん広がっている模様だ

 林のなかを自由自在に滑ることができるエキサイティングなコースだ。文字通り、“パウダーの波”を体感できる地形であり、スキー場内でもっとも長いツリーランコースでもある。樹木が適度に間伐されており、スイスイと気持ちよく滑走可能。斑尾高原でパウダーを滑るならここはハズせない。

●B:【パウダーライン】●オープンなオフピステ斜面で気持ちのいいパウダー滑走を

・滑走距離:1000m
・斜度:最大36度/平均25度
・斜面の向き:北

2000年代以降の斑尾高原は、パウダーと地形とツリーのミックスさせた遊びを積極的に提案するスキー場に進化した

 パウダーウェーブ2と隣接する非圧雪のオープンバーンコースで、開放感たっぷりの滑走が楽しめる。下部にある分岐点を右へ行くと第13リフト乗場、左に行くとツリーランコース"NINJA"につながる。このように選択肢が豊富で、お気に入りのルーティンをチョイスできるのも斑尾高原の面白さなのだ。

●C:【ワールドカップ】斑尾高原のパウダーはまず、ここから始まる

・滑走距離:1000m
・斜度:最大35度/平均23度
・斜面の向き:北東

ゲレンデは全体的に視界が広く抜け感がある。カキ〜ンと冷えた空気のなか、爽快なクルージングが楽しめるスキー場である

 かつては、モーグルのW杯が毎シーズンのように行われていた。朝イチから運行するリフトでアクセス可能な非圧雪コースである。当然ながら降雪後はノートラック争奪戦となるが、適度な斜度とコース距離からリピート効率がよく、ここを滑らずにはいられないのである。

 もっと詳しく!「斑尾高原」ホームページ