ハンモックは設営するのに「木」が必要になる。ハンモックキャンプをするなら、林間サイトでのキャンプが多くなるので、景色を見ながらキャンプできる場所は少ない。この記事では絶景を楽しみながら、ハンモックキャンプができるキャンプ場を紹介する。

■標高1,800m、鹿嶺高原キャンプ場・ソロサイト

 紹介するキャンプ場は標高1,800mの山の上にある、鹿嶺高原(かれいこうげん)キャンプ場。麓からは約12kmほど林道を走るが、待っているのは360度パノラマの絶景だ。

 最寄りの中央自動車道、伊那ICから約1時間、山奥にある鹿嶺高原キャンプ場は秘境キャンプ場といっても言い過ぎではない。

キャンプ場エントランス付近から見下ろせる伊那の街・空も広く感じる絶景(撮影:山歩ヨウスケ)

 鹿嶺高原キャンプ場には、「区画サイト」「フリーサイト」「ソロサイト」があり、紹介するのは「ソロサイト」だ。

 ソロサイトは「A、B、C」と区画が分かれており、Aサイトからは仙丈ヶ岳をはじめとする南アルプスの山々が見える。絶景が目の前に広がる場所には程よい間隔で木があるのでハンモックの設営が可能だ。

 ゆりかごで揺られるような独特の感覚が心地良いのと、空を見上げながら横になれるのは、テントでのキャンプでは味わうことができないハンモックの魅力だ。

鹿嶺高原・ソロサイト(A)でのハンモックキャンプ(撮影:山歩ヨウスケ)

 鹿嶺高原キャンプ場のフリーサイトとソロサイトは車の乗り入れができないため、荷物は最小限にまとめる必要がある。駐車場からサイトまでは5分ほど歩く。バックパック一つで行動するキャンパーにとってぴったりなキャンプ場だ。

夜明け前、うっすらと明るくなる空と、南アルプスを見ながらの焚火の時間は至福(撮影:山歩ヨウスケ)

 鹿嶺高原キャンプ場は予約が必要なキャンプ場なので事前予約は忘れずに。また、ソロサイトAは定員が3人で、同じエリアを3人で共有することになる。ソロサイトAは景色が良いが、ハンモックが設営できる場所が限られているので、ハンモックが設営できないことも考慮しておきたい。そのためキャンプ場では、ソロサイトAについては、ハンモックキャンプをしたい人にも念のためテントの持ち込みを推奨している。

 「絶対にハンモックでキャンプがしたい」という人には、ソロサイトBにはちょうど良い間隔で立ち木があるのでおすすめだ。