百名山である「大菩薩嶺」は、フルーツ大国山梨県にある。そして、近くに「千石茶屋」という、地元で採れた旬のフルーツを使った生搾りジュースが人気の喫茶店があり、下山後に訪れることができる。

 今回は、開放的な山歩きと旬のフルーツが一緒に楽しめる大菩薩嶺の魅力について紹介したい。

■大菩薩嶺のおすすめポイント

 JR中央線・甲斐大和駅から登山口まで路線バスが通っているので(バスの乗車時間約40分)、公共交通機関でも訪れることができ、登山者の多い大菩薩嶺。幅広い年齢層が目指すその山の魅力について、まとめていく。

●おすすめ1:「雷岩」を目指すルートが2つ

登山口の看板、「唐松尾根分岐」からルートがわかれる

 山頂付近は樹林帯で、視界は開けていない。その手前の「雷岩」の方が見晴らしは美しいので、まずはここを目指す登山者が多い。上日川峠登山口から30分ほど進み、「福ちゃん荘」という山小屋で分岐を迎える。そこから雷岩に行くには、唐松尾根を歩く樹林帯のルートと大菩薩峠を通るルートがある。

 この2ルートは景色も登山道の様子も全く異なるのが面白い。

●おすすめ2:雷岩〜大菩薩峠の稜線歩き

「介山荘」までのゆるやかな稜線

 大菩薩峠を通るルートは、歩きやすいなだらかな登山道で見晴らしも良い。開放された気分で歩きながら、富士山や南アルプスの山々を望むことができる。分岐点から「介山荘」がある大菩薩峠まで45分ほど続くのだが、この景色をのんびりと歩くことができるのが、大菩薩嶺登山の大きな魅力である。

 特に下山時にこのルート(雷岩→大菩薩峠)を使うと、開けた視界が堪能できるのでおすすめだ。

【唐松尾根を通るルートで登り、大菩薩峠を通るルートで下山した場合の山行例】
上日川峠登山口
↓(25分)
唐松尾根分岐・福ちゃん荘
↓(60分)※樹林帯で山頂付近は急登
雷岩
↓(10分)
大菩薩嶺山頂
↓(10分)
雷岩
↓(45分)※ゆるやかな稜線
大菩薩峠・介山荘
↓(35分)
富士見平
↓(5分)
唐松尾根分岐・福ちゃん荘
↓(20分)
上日川峠登山口