沖縄県、八重山諸島の日本最西端の地、与那国島(よなぐにじま)。国内で最も近い石垣島とは127km、晴れた日に海の向こうに見える台湾との距離は111kmと、なんと海外のほうが近い、まさに日本の果ての島だ。

 『Dr.コトー診療所』の撮影地にもなっており、吉岡秀隆が演じるコトー先生が島の自然をバックに、自転車を爽快に漕ぐシーンは印象的だ。島内には実際に撮影で使われていた診療所もそのまま残され、観光スポットとなっている。

『Dr.コトー診療所』エンディングでコトー先生が座っていた「馬鼻崎(うまばなさき)」(撮影:新井夏海)

■与那国島はどんな島?

 人口は約1700人で、面積は約28k㎡。島内一周は車で1時間弱、自転車でも約3時間だ。島の周囲の大半が断崖絶壁で、起伏が激しい独特な地形地質をもつ。昔ながらの沖縄文化が色濃く残り、今でも多くの祭事が受け継がれている。

 手付かずの大自然が色濃く残り、呼吸しているだけで体が自然に還る。海は問答無用できれいで、森の緑も深い。日本在来馬の一つである与那国馬や、日本最大の蛾であるヨナグニサンにも出会える。

 その中でも最大の魅力はなんといっても「与那国島海底地形」だろう。

小さくて温厚な性格の与那国馬(撮影:新井夏海)